高級ローソファ&床座暮らしでつくる1ランク上のくつろぎ空間
古くから日本人には畳に座る、いわゆる「床座」の暮らしがなじみのあるスタイルとして定着してきました。
普段はソファや椅子に座っている方も、和室や床座になんとなく気持ちが落ち着くと感じる方も多いのではないでしょうか。
床座は日本人ならではの文化ではありますが、そんな床座と相性のよい家具が「ローソファ」です。
ローソファは、座面が低く床に近いタイプのソファであるため、こたつや畳などの床座暮らしに慣れ親しんできた日本人のライフスタイルにもぴったりです。
とくに、忙しいビジネスパーソンのONとOFFを切り替えるくつろぎ空間に、ローソファを活用すれば、思考のスイッチがリセットされること間違いありません。
そこで今回は、インテリアコーディネートの実績豊富なMAYSが、床座暮らしに相性のよいローソファの選び方や厳選した高級ローソファをご紹介します。
ぜひ、あなたの床座暮らしとローソファ選びに役立ててください。
目次
高級ローソファと床座暮らしのすすめ
最初に、ローソファを使った床座暮らしのメリットや注意点について整理しておきましょう。
ONとOFFの切り替えができる
座面が低いローソファは、十人十色の自由な座り方でくつろげます。
足を前面に投げ出す人、座面に座り込む人、正座をする人、寝そべる人などありとあらゆる使い方に対応するのが魅力の一つです。
もちろん、座り方を工夫すればONからOFFへの切り替えもスムーズです。
仕事の合間のくつろぎ空間として利用できる
デスクワークでは、端末やタブレットを見ながら前傾姿勢になりがちですが、仕事の合間に、ローソファでくつろぐと、デスクワークで凝り固まった身体をリセットできます。
仕事の合間のブレイクタイムにオフィスチェアから離れて、ローソファに腰掛けるだけで、姿勢が変わり、気分もリフレッシュできます。
ワーキングスペースのリフレッシュ空間として活用できるおすすめ家具です。
くつろぎのフロアライフを実現できる
ソファの座面高さが低いと、当然のことながら視点の高さも低くなります。
普段40cmの椅子を使っている人が、座面高さ30cmのローソファに座ってみると、室内の印象が一変します。
同じ部屋なのに、天井が高く、部屋が広くなったように感じるのが特徴です。
ローソファを取り入れるときには、テーブル、フロアスタンド、壁面の額絵などのインテリアエレメントの高さを意識して、室内全体の重心を下げましょう。
先ほどの例でいえば、10cm低くなったローソファの座面高さに合わせて、テーブルやフロアスタンド、額絵の高さを10cm下げるだけで、落ち着いた居心地のよい空間になります。
ラグやフロアスタンドなど、床座生活ならではのインテリアを楽しめる
ローソファをインテリアに取り入れる際には、ローソファの高さやテイストにマッチしたラグやフロアスタンドを配置すると、より豊かなスペースを作れます。
ワーキングスペースの場合、ラグのスペースは靴を脱いで日本式で使うと、リフレッシュ効果も倍増します。
床座暮らしと相性のよいインテリアテイスト
こちらでは、ローソファを使った床座暮らしに合うインテリアをご紹介します。
出典:https://www.masterwal.jp/interiorlist/detail/108
Japandi(ジャパンディ)
Japandi(ジャパンディ)は、日本と北欧のインテリア様式を融合させた、近年注目のインテリアテイストです。
その特色は次のようなキーワードにまとめられます。
・フロアライフインテリア
・木・布・紙など自然素材を使い、素材の質感を大切にする
・シンプルな構成
・障子ごしの光、和紙の照明器具、ろうそくの灯など、ゆらぎのあるほのかな照明
ローソファは「靴を脱ぎ、低く暮らす床座暮らし」というフロアライフの代表格として、ジャパンディのインテリアで大きな役割を果たしています。
ジャパンディという概念は、言い換えると日本の「わび・さび」、北欧の「Hygge(ヒュッゲ)」に共通する、シンプルで簡素な暮らし方・考え方をインテリアのなかに具現化したものといえます。
ナチュラル
自然な素材を使った家具で、飾らない暮らし方をするという点で、ローソファはナチュラルなインテリアにもマッチします。
ラフな素材で仕上げたローソファを、コットンや麻、イ草など自然素材のラグマットと組み合わせると、ナチュラルテイストの居心地のよい空間にまとまります。
北欧
北欧のインテリアはデンマーク語の「ヒュッゲ(ゆったりとくつろいで過ごせる居心地のいい時間と空間)」というライフスタイルを表現する言葉と結びついています。
ローソファは、まさにこの「ゆったりとくつろぐための家具」ですので、ヒュッゲを取り入れた暮らしにしっくりなじみます。
北欧インテリアにローソファを取り入れるときには、ベースやアームが木製ですっきりとしたフォルムを選ぶことがポイントです。
クッションやラグマット、ファブリックパネルなどの大胆な柄や色使いで北欧らしさを演出するのもおすすめですよ。
アジアン
ローソファでアジアンスタイルを実現したい場合は、インドネシアなどアジアの高級リゾート施設のように、フレームやアーム部分がラタン素材や、チークでできたローソファを選ぶとよいでしょう。
なお、背もたれのないカウチタイプのローソファもおすすめです。
床置きのランタンや、インドネシアの特産品であるバティックラグマットなどインテリア小物でアジアンテイストを印象づけることもできます。
床座と相性のよい高級ローソファの選び方
実際に高級ローソファを選ぶ際のポイントをご紹介します。
種類ごとの特徴で選ぶ
一口に高級ローソファと言っても、種類ごとにさまざまな特徴があります。ここでは、ローソファの種類について解説します。
ハイバックタイプ
ローソファでも、壁際に配置して、姿勢よく腰掛けて座りたい場合は、背もたれの高いタイプがおすすめです。
逆にリゾートホテルのように、窓辺で眺望を楽しむ場合は、背もたれが高いと眺望の邪魔になりますので、レイアウトに注意しましょう。
カウチタイプ
背もたれがないので、気分によっては寝転んで使ったり、横座りをしたり、さまざまな姿勢でリラックスできます。
エントランスホールにベンチの代わりに置いたり、シンプルなデザインのローソファをワークスペースに置いたりと、ブレイクタイムに使うケースもあります。
脚付きタイプ
脚付きタイプとは、座面と床の間にスペースを確保するための脚があるタイプのことです。
最近は、必要に応じて脚を後から追加できるローソファも登場しています。
なお、ローソファの下部でお掃除ロボットを使うには、床上10cmのスペースが必要ですので、購入の際はお掃除ロボットが入るかどうかを確認しましょう。
Master Wal(マスターウォール)のDANISH(デニッシュ)ソファは、ご希望があればお掃除ロボットが利用できるように高さを調整するサービスがあり好評です。
サイズで選ぶ
ローソファの高さ・幅・奥行きは、メーカーによってさまざまで、明確な基準はありません。
通常、ソファの座面高さが40〜47cm前後であるのに対し、ローソファの場合は座面高さ25〜40cm前後まであります。
一般的に、椅子の座面高さは座る人の身長に対して4分の1前後だと、膝を曲げずに座れて、立ち上がるときも負担が少ないと言われています。
また床下は掃除のしやすさを考えると、掃除道具が入るスペースがあるものを選びたいところです。
気をつけたいのは、座面高さが低ければ低いほどよいというわけではないという点です。
25cm以下の低すぎるローソファは、立ち上がるのに筋力が必要になります。背もたれやアームがない場合はなおさら、立ち上がりづらくなるので、実際に試してみることが大切です。
なお、幅や奥行きについても実際に設置する場所のサイズを計測した上で、検討するとよいでしょう。
どうしても設置のイメージが湧かない場合には、プロのインテリアコーディネーターに依頼することをおすすめします。
テーブル・照明・壁の絵画などフォーカルポイントの高さを調整する
ローソファを使って、室内をフロアライフインテリアに模様替えをする際には、テーブル・フロアスタンド・壁を飾るアート類の高さもローソファに合わせて低めに調整します。
ソファと一緒に使うインテリアエレメント全体の高さを低くそろえることによって、居心地のいいフロアライフインテリアの空間が実現できますよ。
座り心地で選ぶ
ローソファは、さまざまな座り方、使い方があるためぜひ試座をしましょう。
座り心地の違いによって、気分転換ができるので、普段硬めのオフィスチェアを使っている場合は、包み込まれるようなソフトな座り心地のローソファを選ぶのもおすすめです。
腰掛けるよりも、座面に横になることが多い場合は、硬めのしっかりとした座り心地のものがよいでしょう。
高級ローソファのおすすめ5選
ここからは、フロアライフや床座暮らしと相性のよい高級ローソファのおすすめを5選ご紹介します。
DANISH(デニッシュ)|Master Wal(マスターウォール)
出典:https://www.masterwal.jp/shop/default.aspx
2004年の発売以来、DANISH(デニッシュ)はMaster Wal(マスターウォール)のソファのなかでも、最も人気のあるロングセラー商品です。
カウチタイプ、オットマン、コーナーソファなどの組み合わせによってLDKからワークスペースまでさまざまな広さの部屋で使える点が魅力的です。
また、無垢材のフレームを使った美しいデザイン、ゆったりと包み込まれるような座り心地など、ローソファに求められる機能と使い勝手が充実した高級ローソファだと言えます。
LEEWISE EXCLUSIVE(リーワイズエクスクルーシブ)|Ritzwell(リッツウェル)
Ritzwell(リッツウェル)が発表したLEEWISE EXCLUSIVE(リーワイズエクスクルーシブ)は、ソファの上で日本式に座りたくなる、フロアライフインテリアを意識した高級ローソファです。
木製の美しい横桟が印象的な背もたれと、アームのあるベンチ式のフレームに、座面と背もたれにもなる大きなクッションを自由に配置するスタイルが特徴です。
低い座面に対してたっぷりとした奥行きが確保されており、日本人ならついつい、座布団の上に座るようなイメージで正座をしたくなりますね。
横桟の水平ライン・ローボード・低く設置した壁のアート作品、そしてサイドテーブル上に置かれたフロアスタンドなど、フロアライフインテリアのお手本のようです。
ALBA (アルバ)|MARUICHI(マルイチセーリング)
出典:https://www.maruichi1950.jp/lineup/alba/
ALBA(アルバ)は、福井県越前市に本社を構え100%国産のソファにこだわるMARUICH(マルイチセーリング)のローソファです。
ゆったりとした座り心地、ごろ寝やあぐらをかいてくつろぐソファをコンセプトにもち、リッチなフロアライフを実現します。
座面高24cmですが、オプションの木脚をつけると12cm高くできます。
カウチタイプ・オットマン・アームに取り付けられる専用テーブルなど、拡張性が高いのも魅力です。
無垢材のフレームは2タイプから選べます。
このソファよりも座面の低いタイプは、立ち上がるときに筋力が必要になります。
寝転んでくつろぐのに最適な高級ローソファです。
FATTY(ファッティ)|eilersen(アイラーセン)
FATTY(ファッティ)は、背もたれの高さを低く押さえ、奥行きと幅をたっぷりとったプロポーションに特色があります。
写真のように、背もたれ部分にクッションを自由にレイアウトして背もたれがわりに使ったり、幅が30cmもあるアームに本や飲み物を置いたり、使い方を工夫できるのが魅力です。
奥行きは105cmもあるので、腰掛けて座るだけでなく、椅子の座面で寝転んだり、足を伸ばしたり、気分によって姿勢を変えてくつろげます。
異なる硬さのウレタンフォームを重ね合わせたサンドイッチ構造で型くずれしにくい点、カバーを取り外して交換できる点など、ソファに必要な機能も十分です。
末永く愛用できる、汎用性に優れた高級ローソファです。
Tufty-Time’15(タフティータイム)|B&B Italia(ビー・アンド・ビー イタリア)
Tufty-Time’15(タフティータイム15)は、パトリシア・ウルキオラが2015年に発表した座面高さ35cmの高級ローソファです。
2005年に彼女がデザインしたタフティータイムの後継シリーズです。
幅・奥行き109cmのオットマンを基本形とした、さまざまなサイズのモジュールを組み合わせて、ソファ、シェーズ・ロング、コーナーソファをつくることができます。
パトリシア・ウルキオラはインテリア、家具、照明器具、メガネ、ラグなどさまざまな分野で活躍しており、日本にもたびたび来日しています。
上の画像では、ラグの上に直接トレイを置き、みかんと湯飲みが置かれていて、日本を連想させるイメージです。
洗練されたジャパンディスタイル、フロアライフインテリアの参考事例にもなります。シックな墨色の壁と柿色のようなソファの配色バランスもすてきですね。
高級ローソファを使ったくつろぎ空間の演出ポイント
出典:https://bebitalia.co.jp/product/moon-system/
高級ローソファを使ったコーディネート事例から、居心地のよいくつろげるスペース作りのコツをご紹介します。
インテリアの重心を低くしラグやローテーブルなど床まわりにフォーカルポイントをつくる
ローソファを使ったくつろぎ空間演出ポイントの一つ目が、フォーカルポイントを低い部分に設定するということです。
先ほどご紹介したB&B Italia(ビー・アンド・ビー イタリア)のTufty-Time’15(タフティータイム15)では、ラグの上に直接トレイを置いていました。
まさにリラックスしたジャパンディスタイルですね。
高さ調整のできるフロアスタンドも低めにして、重心の低いくつろげるコーディネートになっています。
フロアスタンドや間接照明など、照明のポイントも下に持っていく
ローソファを置いても、照明が天井のシーリングだけだと、間が抜けたインテリアになってしまいます。
ローソファの場合は、サイドテーブルにフロアスタンドを用意しておきましょう。
アクセントとなる照明が床に近い位置にあるだけで、室内の印象があたたかく、くつろいだ雰囲気になります。
水平ラインを強調する
ローソファは座面高さを低くするために、脚が短く目立ちません。
その代わりに、座面を支えるフレーム部分を際立たせるデザインのローソファがあります。
今回ご紹介したなかでは、Ritzwell(リッツウェル)のLEEWISE EXCLUSIVE(リーワイズエクスクルーシブ)がその代表です。
フレーム部分の水平ラインが強調されるため、書院造りの和室にも違和感なく溶け込みます。
ジャパンディなどの日本の美意識をインテリアに持ち込む際には、この水平ラインの印象が強いインテリアアイテムをうまく活用することがポイントです。
高級ローソファのコーディネートはMAYSにおまかせください
MAYSは、1988年の創業より国内外のエグゼクティブ層のお客様に、お手持ち家具とのバランスを考えた、上質なインテリアコーディネートを提案してまいりました。
港区を中心に、年間約1,000件のハイグレード物件のインテリアコーディネートを手掛けており、豊富なコーディネート実績がございます。
ローソファを使った床座暮らしをセンスよく取り入れるためのコツや空間コーディネートについても熟知しておりますので、インテリアに関するお悩みはMAYSへご相談ください。
解決の糸口となるご提案、理想的な空間の実現に向けて、経験豊富なコーディネーターが誠実にサポートいたします。
文・藤江 薫(二級建築士・インテリアコーディネーター)
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