プロがコツを伝授!おしゃれなインテリアコーディネートの基本
「センスのよい部屋にしたい」
「くつろげる空間にしたい」
このようにインテリアに理想像はあるものの、なかなか実現できないとお悩みではないでしょうか?
部屋の広さ、生活スタイル、理想のインテリアテイスト、家具の選び方によって答えを見つけなければならず非常に労力がかかるのが難点です。
この記事では、プロがインテリアをコーディネートするときのコツについてインテリアの最新トレンドも踏まえて解説します。
年間約1,000件のインテリアコーディネートを手掛けるMAYSが、プロの視点から解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
インテリアコーディネートのコツを知ることで、思いどおりのインテリアが実現可能となり、自宅で過ごす時間が快適で、理想的なものになれば幸いです。
目次
インテリアコーディネートのコツ①:インテリアテイストを決定する
インテリアをセンスよく仕上げる一番のコツは「部屋全体の統一感」です。
気に入ったものをただ並べるだけでは、全体を見たときに洗練されていない印象になってしまいます。
そうならないためにも、インテリアテイスト(=方向性)を決定することから始めてみましょう。
ここでは、人気のインテリアテイストを4つご紹介します。
北欧
北欧インテリアとは、スカンジナビア半島のノルウェー・スウェーデン・フィンランド・デンマークなど、厳しい冬で知られる地域で生まれたインテリアスタイルです。
冬が長く厳しいため、家の中で過ごす時間をより快適に過ごしたいという背景があり、優しい色合いと居心地のよい空間を作ることに重点を置いています。
上質なデザインと機能性に優れたアイテムが多く、木製であたたかみのある家具を中心に構成される傾向があります。
基本的にはナチュラルカラーが中心のコーディネートになりますが、アクセントになる差し色をプラスすることで全く違ったイメージに仕上げることも可能です。
寒い冬場に床暖房を用いる家庭も多いことから、家具は脚付きのものが多く、デザイン的には角に丸みがあることも特長の一つです。
ナチュラルモダン
インテリアテイストのなかで、一番スタンダードなテイストと言える「ナチュラルモダン」。
シンプルかつ直線的なデザインで清潔感があり、多くの人に好まれるテイストです。
自然素材だけで構成せず、無機質な素材をミックスさせることで簡単に洗練された印象に変化させることが可能です。
よりモダンを感じるテイストに変化できます。
家具、床材など木目のカラーを揃えるとコーディネートにまとまりがでるでしょう。
ミッドセンチュリーモダン
20世紀半ば、1940〜1960年代にデザインされた家具・インテリアを「ミッドセンチュリーデザイン」といいます。
戦時中の軍需産業の技術革新によって生まれたFRPやプライウッド素材を活かし、曲線の美しいデザインを特長とした家具が中心となります。
ミッドセンチュリーのもつ個性的でどこか懐かしいデザインだけでインテリアをまとめてしまわず、都会的でモダンなデザインと融合させるのがポイントです。
そうすることで、ミッドセンチュリーの家具のもつ洗練された雰囲気が引き立つインテリアになるでしょう。
モダン
モダンとは「都会的な」という意味があります。
インテリアテイストにおけるモダンは「クールで高級感のある雰囲気」があり、大人っぽい印象を与えます。
彩度は低めにし、色数も極力抑えた配色が特長です。
装飾を省き、合理性と機能性を追求します。無駄な曲線を省き、素材もステンレスやガラスなどの無機質なものを取り入れることで完成されます。
この雰囲気をキープするために、物は収納して隠すなど生活感を感じさせない工夫が必要であり、家具などの配置も余白を多めに意識することも重要です。
インテリアコーディネートのコツ②:配色を意識する
服のカラーコーディネートは自然とできるのに、インテリアのカラーコーディネートは難しいと感じてしまいます。
インテリアは平面だけでなく、高さ・幅・奥行のある立体構造のため、配色がイメージし難く、さらに素材、形もさまざまなことがカラーコーディネートを難しく感じさせる原因です。
同じインテリアでも、配色を変えるだけで部屋の雰囲気は大きく変わります。
ここでは、配色の基本とコツをご紹介します。
配色の黄金比
配色の基本をおさえることで、簡単におしゃれな部屋を作ることが可能です。
ベースカラー70%
アソートカラー25%
アクセントカラー5%
ベースカラーは、床・壁・天井など大部分を占める色です。部屋全体の印象を決める色とも言えます。
一般的な住宅ではホワイトやベージュ系にすることが多く、部屋全体を広く感じる効果があります。
天井が高く、広い部屋の場合は、あえてダークな色を壁面や床材に取り入れることで、シックで心地よい落ち着いた空間を作ることも可能です。
アソートカラーは、家具や建具、カーテン、ラグなどに当てはまるカラーです。
面積の割に目に入りやすいため、インテリアのイメージを左右します。
アクセントカラーは、その名のとおり部屋のポイントとなる色です。
アクセントと聞くとビビットな色を想像しますが、洗練されたインテリアにするためにダークカラーをアクセントにする方法もあります。
全体をホワイトでまとめたインテリアに、アクセントとしてウォルナットのサイドテーブルを置くと、そのダークブラウンが部屋全体のアクセントカラーとなり、全体的にモダンなイメージを与えることが可能です。
同じトーンでまとめる
インテリアもファッションと同じく、色を3色までに抑えたほうがコーディネートがまとまりやすくなります。
ただ、インテリアの場合は素材やアイテムによって3色以上になることが多くあります。
その場合、同じトーンで揃えることにより色数が増えても統一感を損ないません。
トーンとは色の明度と彩度が似ているものをグループ化したもので、以下の通りに分類されます。
ペールトーン
グレイッシュ
ビビッド
同じトーンで揃えたインテリアは、部屋の印象がぶれずに統一感が生まれます。
色相(よく似た色)で揃えるよりも少し難しいですが、とてもおしゃれに見えるカラーコーディネートのためおすすめです。
色のつながりを意識する
インテリアにおいての色のつながりとは、例えば、壁に配置した絵画の一色をラグに取り入れる、といったカラーコーディネートです。
全体で見たときにさりげないほど、洗練された印象を与えます。
アイテム同士の形はバラバラでも、部屋全体としてまとまりを感じるインテリアとなる上級テクニックです。
インテリアコーディネートのコツ③:サイズを決定する
部屋の大きさと家具のサイズのバランスは、インテリアを洗練させるためにも重要です。
部屋、家具の両面から気をつけるポイントをご案内します。
部屋に合った家具のサイズを選ぶ
ショップで家具を見たときのサイズ感と、実際に家に搬入した後の違いに驚くことがあります。
ショップは天井が高く、空間も解放的な場合が多いため、家具のサイズ感を感覚的に把握しづらくなっているのが原因です。
検討している家具の幅・高さ・奥行を調べ、図面に反映して確かめるのが一番です。
図面の用意がない場合は、実際に設置する部屋を採寸し、どのくらいのサイズ感になるか想像してみましょう。
必要な生活動線を考慮する
家具を配置する場合、生活動線を考えずに決定すると、とても使いづらい部屋になります。
例えばダイニングテーブルの場合、長方形と円形では円形の方が場所をとらないと思われがちですが、実際に使用するときは、円形テーブルのほうがより広めのスペースが必要です。
椅子を引くためのスペースや、通路の確保など、住む方の人数や使用頻度なども考慮しスペースを確保しましょう。
一人がゆったり通れる生活動線の幅は約600ミリといわれています。
ただし、リビングルームとベッドルームでは生活動線の基準も異なります。
部屋別、家具別に考慮していく必要があり、一概に正解はなく判断が少し難しいかもしれません。
今のレイアウトを参考に、生活動線を検討するのも一つの解決策です。
全体の間取りや設備を確認する
家具のサイズを決めていく場合、「搬入経路」の確認は忘れてはいけない点です。
特に大型家具を検討している場合、気に入って購入しても部屋の中に運び込めないトラブルは避けたいですよね。
一般的な搬入経路は玄関や開口の広い掃き出し窓などですが、マンションの場合はエレベーターに乗るサイズが条件です。
一軒家は、クレーンを使って釣り上げる方法もあります。
図面を持参し、購入先に確認してみましょう。
ほかにも扉の開閉の方向や、窓の位置、コンセントの場所について事前に確認しておくと、家具のサイズを決めるときや配置をする際に役立ちます。
間や余白を大切にする
部屋のサイズと家具のサイズを考慮するだけではまだ、洗練されたおしゃれな部屋にはなりません。
空間を広く感じさせるために、間や余白を作ってみましょう。
特に生活動線上に物を配置しない方が生活もしやすく、すっきりとした印象を与えます。
見せる収納を行う場合は詰め込みすぎず、適度に間を設けることが大切です。
余白部分があることで、洗練された開放的なインテリア空間が生まれます。
インテリアコーディネートのコツ④:フォーカルポイントを設ける
フォーカルポイントとは「パッと目を引く場所」「視線が集中する場所」という意味で、建築やインテリア業界で用いられる言葉です。
フォーカルポイントで得られる効果をご紹介します。
フォーカルポイントとその効果
フォーカルポイントは取り入れ方次第でさまざまな効果が期待できます。
例えば、壁にアートを飾ることでその場所に視線が集中し、空間が引き締まるでしょう。
目線をそらしたい場所がある場合にも有効です。
お気に入りのものを飾るスペースもフォーカルポイントになります。
部屋に入って最初に目に入るため、インテリアの印象を決めるポイントとなり、上手く取り入れることでインテリアのイメージをコントロールすることができるのです。
フォーカルポイントの場所を決める
部屋ごとに効果的な場所を探します。
玄関などエントランス部分は、収納家具の上やニッチなど、入ったときに一番に目に入る場所がよいでしょう。
季節を感じるものをレイアウトすると効果的です。
リビングダイニングルームの場合も、入ったときに目線が行く場所に設けます。
人間の視線は自然と左→右、上→下と流れるため、この特性を利用しましょう。
悩んだ場合、大きいものから小さいものに目線が流されやすいという特性を上手く使って、大きいものからこだわって決めていくのもおすすめです。
こだわりの家具をフォーカルポイントに!
これから家具を揃えるという方は、こだわりの家具を一つ決め、その家具をフォーカルポイントにしてコーディネートするとよいでしょう。
こだわりの家具を中心にインテリアをコーディネートしていくことで、自然と部屋のコンセプトに沿ったものが集まりやすくなり、コーディネートも容易になります。
面積の大きいソファや、フロアスタンドがフォーカルポイントにしやすくおすすめです。
インテリア選びのコツを掴んだらお気に入りの家具ブランドを決定しよう!
インテリアテイストも決まり、コーディネートのコツも掴めたら、次は家具選びです。
インテリアテイストごとにおすすめの家具ブランドをご紹介します。
ご自身のインテリアテイストにあったブランドを参考にしてください。
北欧スタイル
北欧家具ブランドといえば必ず名前のあがるFRITZ HANSEN(フリッツ・ハンセン)は、デンマークの伝統ある老舗家具メーカーです。
独創的なデザインながら、モダンで飽きることのないタイムレスなデザインが魅力であり、さらに機能性にも富んだ名品ばかりです。
ラウンジチェアの「エッグチェア」や、美しいフォルムの「セブンチェア」など、北欧スタイルを満喫できる家具は世界中で人気があります。
照明や小物も機能美とデザイン性の高いものが多く、おすすめです。
CARL HANSEN & SON(カール・ハンセン & サン)
CARL HANSEN & SON(カール・ハンセン & サン)は、家具職人であるカール・ハンセンが、デンマークで工房を開いたことが始まりです。
一切の妥協を許さないクラフトマンシップ、考え抜かれたデザイン、デンマークが誇る伝統的な制作技術が作り出す製品は、まさにマスターピースそのもの。
なかでもYチェアとして知られるCH24は1950年から愛され続けている名作です。
家具の素材となる木材への配慮、廃棄物の再利用など、サステナビリティへの取り組みを長年行っているメーカーから生れる家具は、何十年と大事に使える「一生モノ」です。
PP Mobler(ピーピーモブラー)
PPモブラー(ピーピーモブラー)の創業は1953年と歴史は浅いですが、老舗家具メーカーを圧倒するほどの魅力に満ち溢れています。
PPモブラーの家具はそのバックボーンを知ることで、価格帯に見合った商品であると深く納得できるのです。
通常、見えない部分には強度と耐久性があれば安価な材料を用い価格を落としますが、PPモブラーは「見えない部分であってもできる限りの技術で最高のものを提供する」職人のプライドで作られています。
「The Chair(ザ・チェア)」は世界のチェアの中でも代表的な存在で、その敬意から「椅子の中の椅子」とネーミングされています。
モダンスタイル
伝統あるイタリアモダン家具ブランドであるモルテーニ。
洗練された都会的な雰囲気に、一瞬で魅了されるでしょう。
代表作システム収納「505」は扉・引き出し・カウンターシェルフなど、使う人に合わせて完璧までに調和させられる点が素晴らしく「オーダーメード」に近い自由度を誇っています。
飾ったものを美しく見せるため余計なものを徹底的に排除することで、見る人に繊細で美しい印象を与えます。
理想的なデザインを実現するための強靭な蝶番やパネルなどをすべて独自開発し、常に新しいテクノロジーが駆使されているのです。
1966年創業当時は、カッシーナの子会社的なポジションの会社でした。
しかし、ウレタン素材を用いたソファによって注目を集め、カッシーナの売り上げを上回るほど急成長しました。
創業当時より、B&B ITALIA(B&Bイタリア)は素材や技術革新研究などに力をいれており、その技術によりデザイナーたちに新たな可能性を提供し続けています。
ソファ「Diesis(デイエシス)」はコンテンポラリーデザインの代表格といわれる名品で、1979年に発売されたデザインながら現代的でスタイリッシュ。
シックな大人のインテリアにおすすめのソファです。
モダン家具の王様ともいわれ、圧倒的な人気を誇るCassina(カッシーナ)。
1927年にミラノ郊外に設立されたブランドです。当初よりデザイナーとコラボレートしたデザイン性の高い家具を工業生産し人気が広がりました。
なかでも近代建築の巨匠ル・コルビジェがデザインしたLCシリーズは現在でも多くの人を魅了しています。
コルビジェに許可を得たカッシーナだけがクオリティの高い技術で生産できるのです。
ナチュラルモダンスタイル
CondeHouse(カンディハウス)は、国内有数の家具産地、北海道旭川の総合家具ブランド。
可能な限り北海道の木を使い、丁寧に作られたシンプルながらも洗練されたデザインが魅力的なブランドです。
国内外の著名デザイナーを積極的に起用しながらも、どこか和を感じるモダンなデザインが非常に印象に残る名作が揃っています。
ポラダの歴史は1948年、イタリアの小さな家具工房からスタートしました。
小さな工房だったため、木材を加工する環境しかなかったことが幸いし、卓越した木工技術を磨き上げるグランドベースとなったのです。
曲線の美しいデザインのポラダの木製家具は「世界一、美しい木製家具」といわれ、世界中のファンを魅了し続けています。
昔から林業が盛んな岐阜県高山の家具メーカーで、100周年を迎えた歴史と蓄積された技術から高品質の家具を生み出しています。
飛騨産業の家具は品質の高さから木部には10年保証が付いており、品質への自信がうかがえます。
年間約4,000件の修理依頼に、熟練の修理職人がお客様の要望に沿った対応を行っている点も飛騨産業ならではの特長です。
完全受注生産により家具職人たちが木と向き合って手掛けていくからこそ、高品質の家具が生れます。
最新インテリアトレンドも参考に決定しよう
インテリアにもベーシックな部分と最新トレンドが存在します。
今後のインテリアトレンドをご紹介しますので参考にしてください。
曲線的な家具
室内で過ごすことの多くなった近年、より居心地のいいインテリアを求めている傾向があります。
その結果、直線的な家具から曲線的な家具にブームが訪れているようです。
曲線的な家具はインテリアに柔らかい空間が生まれ、居心地のよさにも大きな影響を与えます。
Maximalism(マキシマリズム)スタイルがトレンド
ミニマリズムはインテリアや人間の生きる方向性の一つのカテゴリーに昇格しました。
それとは対照的なマキシマリズムがインテリアのトレンドになりつつあります。
色やアート、装飾品がいくつも取り入れられているため、コーディネートは大変難しく、一般的なインテリアというよりも玄人好みのインテリアスタイルといえます。
Biophilic Design(バイオフィリックデザイン)スタイル
アメリカで提唱された「人間は自然とつながりたいという本能的欲求がある」という概念から、オフィスデザインでいち早く取り入れられているスタイルです。
GoogleやAmazonでも取り入れられ話題となりました。
この傾向は一般の住宅にも見られるようになっています。
アウトドア家具をインテリアとして用いるトレンドも、この流れをくんでいると考えられます。
シンプルで上質な家具と多くの植物を中心にコーディネートするスタイルは、比較的取り入れやすいでしょう。
MAYSがおすすめするプロのインテリアコーディネート
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引っ越しで忙しいなか、新しい家具を組み立てないといけない状況もストレスがかかりますよね。
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