すてきなリビングのインテリアコーディネート術!コツと実例をご紹介
新居への引っ越しのタイミングなど、しっかりインテリアにもこだわりたい方は多いでしょう。
SNSで見かけるような、おしゃれなリビングにしたいという憧れを抱いているかもしれません。
しかし、「センスがない」「何から始めればよいかわからない」と、悩んでいませんか。
そこで本記事では、おしゃれなインテリアを実現するためのフローや気をつけるとよいポイントをご紹介します。
また、実例を見ながら具体的にコーディネートのコツをお伝えしますので、ぜひ参考にしながら、すてきなリビングのコーディネートを実現してください。
目次
リビングのインテリアコーディネートの始め方!3ステップでご紹介
リビングのインテリアコーディネートをするときに、好みの家具をそろえればおしゃれになるわけではありません。
デザインやカラーコーディネートも大切ですが、まずは部屋に対してどのくらいのサイズの家具やインテリアアイテムを、どうレイアウトするかを考える必要があります。
ここでは、インテリアコーディネートを始める最初の3ステップを詳しくご紹介します。
ステップ1.間取りからレイアウトを考える
はじめに間取りをしっかり把握して、どの位置に家具を置くとよいか想定します。
チェックするポイントはたくさんありますが、まずは次の3つを押さえておきましょう。
- リビングとダイニング・キッチンとの位置関係
- テレビコンセント・コンセント・エアコンの位置
- 出入り口や窓の位置・高さ
リビングはバルコニーや庭に出るための掃き出し窓が多く、ソファなどの家具を置くと出入りができなくなる可能性もあります。
また、テレビを置く位置によってソファの配置も変わるため、あらかじめしっかりとテレビ用のコンセント位置を調べておいてください。
出入り口扉やクローゼットなどの収納扉の開閉スペースについても、チェックが必要です。
開き戸・引戸・折戸など、扉の開閉方法もわかると、より綿密なコーディネートプランを計画できます。
ステップ2.部屋の広さに合わせて必要な家具を検討する
リビングに必要な家具には、どのようなものがあるでしょうか。
ソファ・テレビボード・リビングテーブル・サイドテーブル・ラグなどが一般的に使われています。
ライフスタイルによっては「テレビは必要ない」「仕事用のデスクがほしい」といった要望があるかもしれません。
必要な家具をピックアップして、適切に配置できる十分なスペースがあるかを検討します。
場合によっては、必要だと考えている家具をすべて置けない可能性があります。
「ダイニングテーブルをデスクと兼用する」「ソファではなくパーソナルチェアを利用する」などの代替案を考えて、ゆとりのあるレイアウトを検討してください。
ソファの適切なサイズとは?
ソファはリビングの中で、大きな面積を占める家具です。
ソファを購入するときの目安のサイズを知り、部屋の広さや用途に合うものを選んでください。
ソファ座面幅は、少なくとも一人60cm以上あると、ゆったりとくつろげるでしょう。
ソファのサイズは、ソファ全体の幅・奥行き・背もたれの高さ・座面の高さが表示されていることがほとんどのため、注意が必要です。
例えば、幅1m40cmのソファに二人で座りたいと考えていた場合、一人当たり70cmの幅を確保できるので十分だと感じるかもしれません。
しかし、そのソファには「ひじ掛け」がついている可能性があります。
幅15cmのひじ掛けが2ヵ所あると、座面の幅は「1m40cm-30cm=1m10cm」となり、一人当たり50cmでやや窮屈に感じられるでしょう。
奥行きは70cm~1m前後のものが一般的ですが、幅と同様に背もたれ部分の厚みを差し引いて考える必要があります。
座面の奥行きが浅すぎると、しっかりと背もたれにからだを預けてリラックスしにくいでしょう。
逆に奥行きが深すぎると、足が浮いてしまったり、腰が前に滑ったりして、からだへの負荷がかかります。
座面の高さやクッションのかたさによっても感じ方が変わるため、一概に適切な奥行きは断言できません。
海外製品などは奥行きが深めのものが多い傾向にあるので、小柄な方はクッションを併用するなどして調整してみてください。
テレビボードとソファの距離は?
リビング用のテレビサイズは、50インチ以下がちょうどよいと考える方が多いというアンケート結果もあります。
テレビの画質向上に伴い、大きなテレビを購入する方も増えてきました。
ソファに座ってテレビを見る場合、テレビとの距離感は非常に重要です。
番組の内容(字幕を見る必要があるかどうかなど)や視力の差といった個人差にもよりますが、一般的には「画面高さの約3倍(高画質4Kのテレビの場合は、近づいてもきれいに見えるため約1.5倍)」の距離が適切な視聴距離といわれています。
例えば、50インチのテレビ画面の高さは約62cmのため、適切な視聴距離は1m86cm(4Kの場合は約93cm)となります。
ソファにからだをしっかり預けて座ったときに、見やすい距離感かどうかを考えてソファ位置を検討しましょう。
リビングテーブルは必要?
ソファの前に大きなリビングテーブルを置くレイアウトがよく見られます。
応接用のソファとして利用する際には、お茶やコーヒーを置き対面で話をするのに便利ですが、リラックスするリビングでは本当に必要でしょうか。
背もたれにからだを預けてソファに座っているときには、手を伸ばして物を取りにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
カウチソファやオットマンを使って、足を伸ばしてリラックスするときにも邪魔になってしまいます。
そこで、あえてリビングテーブルは置かず、ソファ横などにサイドテーブルやコーヒーテーブルを置くようにしてみてはいかがでしょうか。
空間を圧迫することなく、使いやすくなるでしょう。
ステップ3.ライフスタイルに合う家具を選ぶ
暮らし方は人それぞれです。
テレビを見ない方もいますし、ソファでは横になってくつろぎたい方もいるでしょう。
友人・知人を招いてソファで歓談を楽しみたい方もいれば、一人の時間を大切にしたいと考える方もいます。
一人でゆっくりしたい、個人のスペースがほしい場合には、大きなソファは置かずに頭までしっかり預けられるようなパーソナルチェアが向いているかもしれません。
あるいは、ダイニングにいる時間が長くソファはあまり利用しないケースでも、あえてソファを置く必要はありません。
応接する場としてリビングを活用するのであれば、横並びにならないようなレイアウトの計画がポイントになります。
自分の暮らし方を見直し、本当に必要な家具を選択してみてください。
リビングをおしゃれにするインテリアコーディネートのポイント
必要な家具や間取り・広さに合わせたレイアウトが決まったら、次はおしゃれに見せるコーディネートをしましょう。
ポイントは、テイスト・カラー・素材の3つ。ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説します。
ポイント1.インテリアのテイストを考える
モダン、ナチュラル、北欧……。
インテリアのテイストは、さまざまな言葉で表現されています。
インターネットのインテリア画像サイトや雑誌を参考にしながら、具体的に好きなテイストを考えてみてください。
好きだと感じるコーディネート画像を参照しながら、どういったところがポイントになっているのかを探します。
例えば、次のようなケースが見つかるかもしれません。
- ナチュラルであたたかみのある雰囲気では、木製家具をふんだんに使っている
- 無機質でクールな雰囲気では、モノトーンカラーを軸にステンレスやガラス素材を使っている
このようなヒントを見つけて、次に解説する「カラー」「素材」を検討していきましょう。
ポイント2.カラーコーディネートを考える
インテリアコーディネートをするときに、色は大きな影響力を持ちます。
好きな部屋にしたいからといって、好みの色でコーディネートをすれば快適でおしゃれな空間になるというわけではありません。
色のバランスや心理的効果も踏まえて、目指したいインテリアテイストに合う心地よい部屋づくりをしてください。
配色の割合は?
インテリアのカラーコーディネートには、バランスのよい比率があります。
- ベースカラー(床・天井・壁など):75%
- メインカラー(家具・カーテンなど):25%
- アクセントカラー(小物など): 5%
床色と合わせた家具を選ぶと全体のバランスが取りやすくなりますが、面積の広い床はとくに部屋全体の印象を左右します。
そのため、目指しているインテリアテイストと離れた色の床では、ますますイメージから離れてしまいます。
例えば、明るいナチュラルな空間にしたいのであれば、ダークブラウンの床材は避けたほうがよいでしょう。
賃貸マンションなどで床材の色や種類を選べない場合は、原状復帰を意識して置くだけの床材やカーペットなどを活用して全体の雰囲気を変えてみてください。
無彩色と有彩色
色には、白・黒・グレーの無彩色と赤・黄・緑などの色味を持つ有彩色があります。
有彩色は無限にあるため、使い方が難しくバランスを取れないと悩む方も多いのではないでしょうか。
はじめは、色の数を増やさないようにすると失敗が少ないでしょう。
木製家具の色でも、明るいものからダークトーンまでさまざまありますが、原則的に同じ色調を選ぶようにしてみてください。
赤・青・黄など、アクセントになるような色は、クッションやアートなど面積の少ないアイテムで取り入れるようにします。
そのときも無作為にさまざまな色を使わず、まずは同じ色のみでコーディネートしてみましょう。
少しさみしく感じられるようなら、次にご紹介する「トーン」をそろえて、違う色を取り入れてみてください。
明度と彩度の関係性「トーン」
トーン(色調)とは、明度と彩度を組み合わせたバロメーターのことです。
- 明度とは:色の明るさのこと。白に近いほど高明度・黒に近いほど低明度
- 彩度とは:色の鮮やかさのこと。くっきりと派手に見えると高彩度・くすんだ地味な印象は低彩度
もっとも彩度が高い色は、純色と呼ばれくすみやにごりがないはっきりとした色味です。
高明度・低彩度の色の例として、パステルカラーが挙げられます。
低明度・高彩度の代表的な色は黒味の強いダークトーンです。
同じ色味であれば、トーンを変えて色のグラデーション(強弱)を作るとバランスのよいアクセントになります。
違う色でアクセントカラーを取り入れるときは、トーンが似ている色を使ってコーディネートをしてみてください。
ポイント3.インテリアテイストに合う素材を選ぶ
ポイント1で述べたように、好みのインテリアテイストを考えると色だけでなく素材にも特徴があることがわかります。
- あたたかみのある雰囲気→木製家具をふんだんに使っている
- 無機質でクールな印象→ステンレスやガラス素材を使っている
テーブルや収納家具は、木製のものあるいは無機質な素材のどちらがよいのか、ソファは革・布どちらがよいのかなど、素材にもこだわりましょう。
カジュアルで優しい雰囲気にしたければ、ソファの張り地は布、重厚感のあるクラシカルな印象には革がおすすめです。
MAYSが手がけたリビングのインテリアコーディネート事例5選
最後にMAYSがコーディネートした事例を見ながら、インテリアコーディネートのポイントをご説明します。
インテリアテイストの違うコーディネートを厳選しましたので、ぜひ参考にしてみてください。
白いソファが爽やさを演出!明るくナチュラルなリビング
ナチュラルかつ明るい色でコーディネートされたインテリアです。
白いソファとラグで部屋全体を明るくまとめ、床と近い色味の家具をバランスよく配置しました。
強いアクセントになるアイテムを入れないことで、優しい印象にしています。
個性的なラグがアクセントになっているリビング
部屋全体は白・アイボリー・ベージュの明るい色でシンプルなカラー構成になっています。
天井・窓枠のダークトーンに呼応するように、ソファの脚部・リビングテーブル・サイドテーブルにダークトーンをプラスしました。
また、部屋内にあるダークトーンと同じ色を使った個性的なラグを敷き、インパクトを出しています。
トーンを抑えた落ち着きのあるシンプルモダンリビング
ダークブラウンの床材が、落ち着いた雰囲気を演出しています。
家具もダークトーンにして、全体のバランスを考慮してシックな印象に仕上がりました。
暗い印象にならないように、クッションに明るい白を加えてアクセントにしています。
アクセントカラーと言えば、はっきりした有彩色を使いがちですが、このように白で抜け感を出す方法も有効です。
クラシックな趣がある高級感のあるリビング
ベースカラーになる壁面がダークトーンであるのに対して、メインカラーとなるソファを明るい色調で用意しました。
また、白い床材の上には黒いラグを敷いて、ソファとの境界をはっきりとさせています。
部屋全体のコントラスト(強弱)をはっきり出すことで、モダンな雰囲気を演出できます。
個性的な照明や壁が雰囲気を高めているリビング
デザイン性の高い照明を導入して個性的な雰囲気を醸し出しています。
照明とクッションに取り入れたアクセントカラーの青が、部屋全体の共通項となり、一見バラバラになりそうな強いアイテムを違和感なくなじませています。
リビングのインテリアコーディネートなら実績豊富なMAYSへ
インテリアにこだわりたいけれど、十分な時間が取れずにお困りの方、自分では理想のコーディネートができないとお悩みの方は、プロに依頼してみてはいかがでしょうか。
MAYSでは、年間約1,000件のインテリアコーディネートを手がけています。
国内外100近い家具ブランドを取り扱っており、お客様のご予算・お好み・ライフスタイルなど、ご要望に沿ったインテリアのご提案が可能です。
オンラインでのご相談も承っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
文・松田 ともみ(インテリアコーディネーター)
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