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現代アートの楽しみ方!アート初心者に現代アートをおすすめする理由とは?

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毎日の生活を彩るアート。

お気に入りのアートを日常に取り入れることで、気持ちが明るくなる、パワーをもらえるといったプラスの効果が期待できます。

アートに興味はあるけれど「アートの知識がないから踏み出せない」人は、「現代アート」から始めてみてはいかがでしょうか。

「現代アート」は、一見なにを表現しているのかわからない作品が多く、「難しそう」「よくわからない」と思われがちですが、実は誰でも楽しむことができるジャンルです。

ここでは、現代アートの楽しみ方についてお話します。

アートの楽しみ方を知って、日常にアートをプラスしてみてください。

現代アートとは

「現代アート」とは、どのようなアートのことを指すのかわからない人も多いのではないでしょうか。

ここでは、現代アートの特徴をご紹介します。

表現方法はさまざま

現代アートには、表現するための「型」がありません。

絵画や彫刻といった手法だけでなく、映像や音、人物のパフォーマンス、空間全体を作品とするインスタレーションなど、多様な表現方法が取られているのが特徴です。

日本で有名なアーティストとしては、かぼちゃのモチーフで知られる草間彌生さんや、にらみをきかせた少女のモチーフで有名な奈良美智さんなどが挙げられます。

海外アーティストでは、正体不明のバンクシーが有名ですね。

現代アートは、アーティスト達の自由な感性のもと、これまでの常識にとらわれない、さまざまな手法を駆使して作られた作品が多く、現代アートの定義がよくわからない印象につながっているのでしょう。

なにを表現しているかわかりにくい

現代アートは、ぱっと見ただけでは「なにを表現しているのかわからない」作品ばかりです。

そのため、「アートに詳しい人にしかわからないもの」「難解なもの」「初心者には楽しみ方がわからない」などのイメージを持つ人が多くいるのでしょう。

筆者が衝撃を受けた現代アートの一つに「Comedian」という作品があります。

2019年、アメリカ最大級のアートフェア「Art Basel Miami(アート・バーゼル・マイアミ)」に展示されたこの作品は、白い壁に本物のバナナ1本を粘着テープで貼り付けただけの作品でした。

誰にでも作れてしまいそうな作品にもかかわらず、12万ドル(約1,300万円)で落札されたというから驚きです。

このニュースを見たとき、筆者にはこのバナナがなにを表しているのか、なぜ1,300万円もの価値があるのか全くわかりませんでした。

この作品について調べてみると、アーティストの単なる思いつきで適当にバナナを貼りつけたわけではなく、1年以上もバナナと向き合った結果たどり着いた表現方法だったということがわかったのです。

概念を作品にしている

さらに衝撃的だったのが、その1,300万円のバナナが展示中にほかのアーティストに食べられてしまう事件が起こりました。

衝撃的な事件ですが、食べてしまったアーティストはおとがめなしで、バナナはすぐに代わりの物が貼り付けられたそうです。

アーティストによると、バナナはあくまで「概念」で、バナナそのものに意味があるわけではないため、バナナを食べてしまったとしても作品を壊したことにはならないとのことでした。

難しい話に感じますが、この考え方は現代アートの生みの親と呼ばれる「マルセル・デュシャン」の考えと通ずるものがあります。

マルセル・デュシャンの代表作「泉(1917年)」は、既成の男性便器に架空作家の署名をしただけの作品で、当時はアートとして受け入れられず、展示の許可がおりなかったというエピソードが残っています。

彼は、美しさを追及するだけの芸術を批判し、思考を生み出すものがアートだと定義しました。

作品について、「鑑賞者がその作品の根底について思考し、鑑賞者の思考のなかで作品が完成される」とし、「泉」という作品を通して「アートとはなにか?」という問いを投げかけたのでした。

考えることがアート

マルセル・デュシャンの便器は、便器自体に価値があるのではなく、その作品を見た鑑賞者に「アートとはなにか?」という疑問を提起する点に意味があります。

前述の1,300万円のバナナも、鑑賞者に「アートとはなにか?」「これにはどのような意味があるのか?」疑問を抱かせるという点で、マルセル・デュシャンの哲学と通ずるものがあるのではないでしょうか。

そのため、貼りつけてあるバナナ自体に価値があるわけではなく、ほかのアーティストに食べられてしまったとしても、作品が壊れるわけではないのです。

筆者としては、このバナナの意味を(おそらく)理解して食べてしまったアーティストの行動も素晴らしいと感じました。

作品を起点に、バナナを食べるという行動をしたことで、世界中の人に「このバナナはなにを表しているのか?」「食べても作品であり続けるのはなぜか?」と、強烈な疑問を引き起こしたからです。

現代アートを鑑賞して「よくわからない」「これはなんだ?」と感想を抱くことは自然なことであり、アーティストが意図したことでもあります。

「アートの知識がない」「楽しみ方がわからない」人は、「わからない」という感想が正解である「現代アート」に触れるところからアートの世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。

現代アートの楽しみ方

現代アート

現代アートに興味が湧いてきた人は、実際にアート作品を楽しんでみましょう。

気になる作品を見つける

まずは、美術館や展示会に足を運び、気になる作品を探してみましょう。

「なんとなく好きだな」と感じたり、「なにを表現しているのか気になる」と感じたものを深堀りしていくと、楽しみながらアートに親しめます。

好きなアーティストを見つけることも、アートの楽しみ方の一つです。

自分の好きなアーティストがいると、アーティストがどんなことを考えているのか、作品を通してどんなことを伝えたいのかと思いを巡らせることが楽しくなりますよ。

作品を眺める

現代アートを鑑賞する際には、まずは作品の全体を眺めてみましょう。

作品には、どのような素材や色が使われているでしょうか。

配置されている位置や角度、高さも作品を構成する重要な要素になりますので、まずはその作品を構成している要素を読み取るところから始めてみてください。

インスタレーションのように、空間全体を作品としている展示では、位置を変えながら対象物をさまざまな角度から見てみると、新たな発見があるかもしれません。

作品の意味を考える

作品を眺めながら、その作品がなにを表しているのか考えてみましょう。

感じ方は人それぞれのため、正解はありません。

自由に考えてみることから始めましょう。

自分なりに考えた後は、友人や家族など身近な人とディスカッションしてみるのもおすすめです。

「そんな考え方もあったのか」と新しい気づきにつながることもありますよ。

作品の正しい意図について知りたい場合は、美術館で解説ツールを用意していることもありますので、利用してみてもよいでしょう。

アーティストや背景について調べる

現代アートに限らず言えることですが、アート作品を正しく理解するためには、アーティストの人物像や、その作品が作られた背景を知る必要があります。

「アートの知識がないからアートが楽しめない」と感じてしまう人は、ここの段階でつまずいてしまっているのかもしれませんが、作品を鑑賞している際に知識がなくても大丈夫です。

「なんとなく気になるな」と感じる作品を見つけたら、あとでそのアーティストについて調べてみてください。

アーティストがどのような育ち方をしてきたのか、どのような思想の持ち主なのかを理解することで、「あの作品はこういう意味だったのか!」と気づきがあるはずです。

ちなみに、前述の1,300万円のバナナですが、アンディー・ウォーホルというアーティストのバナナのデザインをオマージュしていると言われています。

アンディー・ウォーホルは、缶詰やマリリン・モンローの作品でも有名なアーティストですが、彼の技法は対象物の表面的な部分を切り取り、シルクスクリーンと呼ばれる技法で大量に印刷するというものです。

1,300万円のバナナは、ウォーホルのバナナと反対向きに設置されていたことから、表面的なものしか見ないウォーホルの思想を否定したものではないかと言われているそうです。

このような背景については、筆者もあとから調べて知ることができました。

アーティストや作品に関連する背景を知ることで、作品に対する理解がより深まり、一層アートの世界を楽しむことができるのです。

お気に入りの作品を自宅に取り入れてみる

好きな作品を見つけることができたら、自宅に飾って楽しんでみましょう。

アーティストの想いや表現しているものを理解していると、その作品を見るだけでポジティブな気持ちになれたり、パワーをもらえたりとプラスの効果が期待できます。

絵画やオブジェなど、自宅に取り入れやすい作品を見つけてみてください。

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現代アート

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