6畳ワンルームで快適に過ごすレイアウトとコーディネートのポイント!
都心では特に目にすることが多い6畳のワンルームですが、「部屋の広さはどのくらいで、実際にどの程度家具が置けるのか」気になる方もいるでしょう。
間取りやレイアウト次第では、6畳ワンルームはベッドとコンパクトな2人掛けソファのどちらも置けるほどの広さがあり、広々と快適に過ごせます。
そこで本記事では、6畳ワンルームの広さや1Kとの違い、レイアウトのポイント、コーディネート事例をご紹介します。
6畳ワンルームで広々と快適に過ごす参考にしてみてください。
目次
6畳のワンルームとはどのくらいの広さなの?
6畳のワンルームは平米数に換算すると9~10平米(6畳)、サイズ感にすると約3.48m×2.61mとなります。
玄関や廊下、水回り(キッチン・風呂・トイレ・洗面)を含めると、6畳のワンルームの全体的な専有面積は20平米前後となるケースが一般的です。
6畳ワンルームは一人暮らしの標準的な広さであり、ベッドとコンパクトサイズの2人掛けソファ・テレビボード・リビングテーブルを置ける広さがあります。
東京などの都心部では単身世帯が住みやすい最もスタンダードな広さとなっています。
ワンルームと1Kの違いとは
ワンルームと1Kの違いは、居室とキッチンの間に仕切りがあるか、ないかという点です。
部屋にドアなどの仕切りがなく、キッチンや玄関、水回りと居室が一体となっている間取りをワンルームと呼びます。
ワンルームは間仕切りがないぶん、1Kに比べて広々とした開放感があります。
一方で1Kとは、居室とキッチンの間にドアなどの仕切りがあり、居室のみが独立している間取りのことです。
1Kは居室とそのほかの部屋が仕切られているため、生活シーンごとに空間を使い分けられる特徴があります。
仕切りの有無によってワンルームと1Kに分かれるため、40畳を超えるような間取りであっても間仕切りがない場合はワンルームとして扱われます。
6畳ワンルームで押さえておきたいレイアウトのポイント
6畳ワンルームで押さえておきたいレイアウトのポイントを5つ解説します。
- 部屋の形をチェックする
- 窓の位置を確認する
- 家具は大型家具から配置する
- 部屋での過ごし方をイメージする
- 奥行きが生まれるように家具を配置する
部屋の形をチェックしよう
一口に6畳ワンルームと言っても長方形・正方形・変形などさまざまな形があるため、部屋の形を確認することはレイアウトをする上で最も大切なポイントです。
長方形・正方形・変形それぞれの特徴を解説します。
長方形
長方形は3つのうち最も多い間取りで、縦長と横長の2通りがあります。
【長方形(縦長)】
長方形(縦長)は、奥行きのある部屋づくりに適した間取りです。
両側の壁や部屋の奥に家具を配置することで、仕切りのない6畳ワンルームならではの開放感を演出できます。
ただし横幅が狭いので、ベッドやソファのような長さのある家具をどちらも置きたい場合は部屋と家具サイズを正確に測り、それぞれの位置関係に気を配らなければなりません。
コーディネートに自信がない場合は、プロのインテリアコーディネーターに相談することをおすすめします。
長方形(縦長)の6畳ワンルームは、奥行きを活かした開放的な空間にしたい場合に向いています。
【長方形(横長)】
長方形(横長)は窓が広いので、光がたっぷり差し込む明るい部屋づくりに適した間取りです。
横幅があるので、窓側にベッドを置いてもベランダに出入りする生活動線を確保できる、レイアウトしやすいメリットがあります。
ベッドと2人掛けソファをL字型に置くレイアウトも多く見られます。
ただし奥行きがないため、部屋の入口正面に本棚など圧迫感を与える大型家具を置くのは控えましょう。
長方形(横長)の6畳ワンルームは、左は寝る場所、右は食事スペースなど左右で生活空間を分けたい場合に向いています。
正方形
正方形の部屋は1辺の壁の寸法が同じため、家具を配置しやすい間取りとなります。
ただし、家具を置くと部屋の中央しか空きスペースが生まれないため、長方形より視覚的にやや手狭に感じやすい点がデメリットです。
正方形の場合は、背の低い家具を壁側に配置して開放感を演出するなど工夫しましょう。
正方形の6畳ワンルームは、「パッと見の広さよりレイアウトにこだわりたい方」「定期的に模様替えを楽しみたい方」に最適です。
変形
三角形や台形など変形タイプの部屋は、個性的な部屋づくりに適した間取りです。
趣味を活かしたおしゃれな空間を演出できる一方、間取りやレイアウト次第では圧迫感が生じやすい側面もあります。
変形タイプの場合は家具を厳選したり、無駄な空きスペースをなくすレイアウトを心がけたりなど入念なコーディネート計画が欠かせません。
変形タイプの6畳ワンルームは、コーディネートが得意な方や家具が少ない場合におすすめです。
窓の位置を確認する
光が差し込む心地よい部屋にするために、窓の位置を確認することもポイントです。
角部屋でもない限り、6畳ワンルームだと窓が1ヵ所しかないケースが一般的です。
限られた窓を背の高い家具でふさいでしまうと光が室内に届きにくくなり、暗く手狭な雰囲気になってしまいます。
6畳ワンルームをレイアウトする際は、十分な採光を確保できるように窓の周辺には背の低い家具を置くなど、窓の位置を考慮したレイアウトが重要です。
家具を配置する際は大型家具から
家具を配置する際は、ベッド・ソファ・テーブル・テレビボードなど大型家具から配置するのもポイントです。
先に大型家具から配置するとこまごまとしたインテリアの配置もイメージしやすくなり、6畳ワンルームのレイアウトが定まってきます。
反対に何も考えず6畳の部屋に次々と家具を配置すると、圧迫感が出て狭く感じたり、生活動線が不便になったりと住み心地が悪くなりかねません。
また、背の高い家具を置く際は、部屋の隅や壁に寄せるなど視覚に入りにくい位置に置くようにしましょう。
部屋でどう過ごすかをイメージする
レイアウトをする上で、部屋でどう過ごすかをイメージすることも大切です。
例えば、テレビをゆっくり見たい場合はテレビと向かい合わせにソファを置くとよいでしょう。
出かける前に必ず身だしなみを確認する場合は、玄関近くにスタンドミラーを置くなど、普段のライフスタイルや部屋での過ごし方に適したレイアウトにすると快適に過ごせます。
イメージを具体化すると、生活動線をふまえた過ごしやすい家具配置ができるようになります。
奥行きが生まれるように家具を配置する
部屋を広々とした雰囲気にするには、奥行きが生まれるように家具を配置することもポイントです。
本棚など背が高い家具は部屋の手前に置き、背が低い家具を奥側に配置しましょう。
このように部屋の入り口から奥にかけて空間に奥行きや立体感が生まれることで、実際より部屋が広く見える効果があります。
家具の配置と合わせて、奥行き感を表現する間接照明を活用するのもおすすめです。
6畳ワンルームで採用すべきレイアウトとは
一口に6畳ワンルームと言っても、部屋の形を活かしたレイアウトはそれぞれ異なります。
レイアウトの種類とその特徴をご紹介します。
コの字型レイアウト
コの字型は、家具を両側の壁や窓に寄せてコの字型に配置するレイアウトです。
コの字型の主な特徴は以下のとおりです。
- 家具を最もコンパクトに配置できる
- 中央にフリースペースが生まれる
- 大型家具を配置しやすい
ベッドやソファなどの大型家具を部屋の一番奥に置くことで中心にフリースペースが生まれ、洗練された雰囲気になります。
隙間なく効率的に配置していくので家具が省スペースに収まり、コンパクトな2人掛けソファとテーブル、テレビボードといった大型家具を配置しやすいのも魅力です。
どの間取りでも採用できますが、中央にフリースペースが生まれやすい正方形の間取りと特に相性がよいレイアウトとなります。
大型家具を多く配置したい方や、正方形の間取りに家具をレイアウトする際は、効率的な家具の配置を特徴とするコの字型を検討してみてください。
家具を左右の壁に配置するレイアウト
家具を左右の壁に配置するレイアウトは奥行き感を演出するのに最適で、長方形(縦長)が多い6畳ワンルームで最も実用的なレイアウトといえます。
特徴は以下のとおりです。
- 中央に細長いフリースペースが生まれる
- ベランダの出入り口を確保できる
- 生活動線がスムーズで家事がはかどる
部屋の入り口から窓側にかけて部屋の中央に細長いフリースペースが生まれるため、奥行き感が強調され、部屋が実際より広く開放的な雰囲気になります。
また、家具を左右の壁に配置するレイアウトならではの特徴が、ベランダの出入り口の確保です。
ベランダの周囲が開けているので、「洗濯物を出し入れしやすい」「光が差し込む明るい室内になる」など、生活動線や住み心地のよさも申し分ありません。
左側はソファとテレビボード(リラックススペース)、右側はベッド(就寝スペース)など、左右で生活空間を分けてくつろぐこともできます。
6畳ワンルームで明るく快適に過ごしたい方や、ベランダに出入りしたい場合は、入り口から窓まで一直線にフリースペースがとれる「家具を左右の壁に配置するレイアウト」がおすすめです。
部屋を仕切ってベッドとリビングスペースにメリハリをつける
間仕切りを使用して生活空間をベッドとリビングスペースに分けるレイアウトは、メリハリのあるライフスタイルに適したレイアウトです。
ベッドスペースでは睡眠、リビングスペースでは日中の活動とモードを切り替えやすく、それぞれの時間が充実します。
部屋がこだわりの詰まったおしゃれな雰囲気になるのも魅力です。
部屋を2つの空間に仕切るレイアウトは、長方形(縦長・横長)や変形タイプに向いています。
6畳ワンルームにメリハリを与える空間の仕切り方を家具やアイテムごとに5つ解説します。
カーテン
カーテンは空間を最も手軽に仕切れるアイテムです。
突っ張り棒にカーテンを吊るし、空間を分けたい位置に設置しましょう。
カーテンを取り付けることで過ごし方にメリハリが生まれるだけでなく、「冷暖房効率がアップする」「調理の匂いが充満しない」などのメリットもあります。
取り付ける位置によっては、玄関から部屋が丸見えにならないのもメリットです。
パーテーション
パーテーションとはインテリア性の高い簡易壁のことです。
移動タイプと固定タイプがあり、移動タイプであれば好きな位置に仕切りを設けられます。
木製パーテーションなど素材とデザインによってはバックや帽子を吊るしたり、ポスターを飾ったりと収納アイテムとしても活用できます。
趣味を活かした部屋づくりをしたい場合は、パーテーションを取り入れてみてください。
ロールスクリーン
ロールスクリーンとはロールカーテンとも呼ばれる、巻き取り式のカーテンのことです。
カーテンが左右に開閉するのに対し、ロールスクリーンは上下に開閉する違いがあります。
カーテンのようなひだがないので、スタイリッシュな印象に仕上がるのもロールスクリーンの特徴です。
また、使わないときは巻き取って天井近くに収まるので、部屋がスッキリするのも魅力といえます。
間仕切りを使わないときは、天井付近に収納し、その存在感を隠せるロールスクリーンがおすすめです。
キャビネット・オープンシェルフ
キャビネット・オープンシェルフは、収納と間仕切りが叶う一石二鳥のアイテムです。
オープンシェルフのような背板がないタイプであれば、両側から物を出し入れできるので便利です。
間仕切りとして重宝しますが、一方で存在感もあるため、圧迫感を与えないようなロータイプを選びましょう。
ソファの背
ソファの背もたれを活用して、ベッドとリビングスペースを仕切る方法もあります。
ベッドに背を向ける形でソファを配置すれば、ベッドとリビングスペースを簡単に分けられます。
カーテンやパーテーションのように空間を完全に仕切る必要はないけれど、それぞれの雰囲気を少し変えたい場合は、ソファの背を間仕切りとして活用しましょう。
6畳ワンルームで快適なレイアウトを実現するには?
6畳ワンルームで快適なレイアウトを実現するポイントを5つご紹介します。
配置する家具は最小限に抑える
快適な空間にするために、家具を配置する際は最小限にして圧迫感を抑えることが大切です。
望ましいとされる家具の占有率は、部屋の面積の1/3です。
6畳の部屋なら、家具を置くスペースは2畳分が目安となります。
基本的に、物が増えるほど部屋を広々と再現するのが難しくなります。
6畳ワンルームに家具を置く際は、2畳分に家具を置くイメージでバランスよく配置していきましょう。
カラーは3色を目安に統一する
部屋に統一感を持たせるために、インテリアに使用するカラーは3色を目安にまとめるのも ポイントです。
色数を3色に絞ると、落ち着いた居心地のよい部屋になります。
配色はベースカラー(70%)、メインカラー(25%)、アクセントカラー(5%)を目安にし、明るい雰囲気にしたい場合はベースカラーにホワイトやベージュ系を選びます。
反対に色を多く入れてしまうと、ごちゃごちゃとした落ち着かない雰囲気になってしまうため、気をつけましょう。
アクセントカラーのような濃い色を使いたい場合は、ポスターやクッションなどの小物インテリアの差し色として取り入れることをおすすめします。
空間に余白を設ける
広さと開放感を演出するために、空間に余白を設けることも大切です。
空間に余白を設けるには以下の方法があげられます。
- 家具を低い位置でそろえる
- 家具を壁側に寄せる
家具の高さを低いラインでそろえると重心が下がり、そのぶん空間に余白が生まれ、実際より広く見える効果があります。
家具を壁側に寄せて、部屋の中心に余白を設ける方法もおすすめです。
家具の高さと配置に気を配り、視界に家具が入らない余白を設けたレイアウトにすると、広々と開放感のある雰囲気になります。
ロフトベッドを活用する
収納を確保するために、ロフトベッドを活用するのもレイアウトのポイントです。
ロフトベッドにすればその下にソファやタンス、テーブルなどの大型家具を配置できるので、ロフトベッドがある畳約1畳分のスペースに物を多く置けるようになります。
空間を有効活用することでフリースペースが生まれ、部屋が広々とした開放的な雰囲気になるのもロフトベッドのメリットです。
物が多い場合は、ロフトベッドを取り入れたレイアウトを検討してみてください。
収納スペースを確保する
6畳ワンルームを広くスッキリとまとまったレイアウトにするには、生活感を隠すために収納スペースを確保することが欠かせません。
収納スペースを確保する方法は以下のとおりです。
- 収納付き家具を使用する
- 壁を活用する
- 伸長式テーブルを選ぶ
- 突っ張り棒を利用する
- 梁のデッドスペースを有効活用する
ベッドの下に収納がある収納付き家具を活用したり、上部のデッドスペースに収納棚を取り付けたりして、収納スペースをうまく拡大しましょう。
突っ張り棒でちょっとしたデッドスペースを収納場所として活用すると、片付けの行き届いたおしゃれな部屋になります。
年間約1,000件の実績を有するMAYSのワンルームコーディネート事例
弊社が手がけたワンルームのコーディネート事例をご紹介します。
モダン×ナチュラルミックス
6畳ワンルームによくある長方形(縦長)の間取りに、家具を左右の壁に配置するコーディネート事例。
家具を左右の壁に配置することで、奥行き感と広さを再現しました。
窓の周囲をふさがないように家具を配置し、シックでモダンな雰囲気でありながらほどよく光を取り込めるレイアウトに仕上げた点もポイントです。
「間接照明で奥行き感を表現する」「家具は低めに統一する」「カラーは3色を目安に統一する」など、ワンルームをおしゃれにコーディネートする基本のレイアウトとなります。
ワンルームに住むのが初めてという方はぜひ参考にしてみてください。
海の側の一人暮らしの部屋
ワンルームを明るく開放感のある雰囲気に演出するコーディネート事例。
白を基調とした空間にグリーンや照明を効果的に使い、奥行き感と広さを再現しています。
左右の壁に沿って家具を配置し、広くスッキリとした雰囲気に仕上げました。
ベッドに背を向けて、デスクとリビングスペースを使い分けられる点もポイントです。
6畳ワンルームをおしゃれに使い分ける空間の仕切り方や、明るく開放的に演出するレイアウトの参考にしてみてください。
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文・ライチ1214(大手ハウスメーカー元社員)