2LDKで二人暮らしを快適に!おすすめレイアウトと家具選びのポイントを解説
「二人暮らしを始めるので、2LDKの物件を探しているけれど、間取りや家具のレイアウト、インテリアプランをどうしたらいいかわからない……。」
二人暮らしにおすすめの間取りである2LDKですが、このような悩みを抱える方は珍しくありません。
リビングダイニングのほかに2部屋の余裕があり、リビング自体もレイアウト次第でゆったりと過ごせます。
しかし、「一部屋はリモートワークに使用したい」「将来の子ども部屋を意識したレイアウトにしたい」など、理想のライフスタイルを決めておかないとレイアウトが難しいのも事実です。
そこで本記事では、2LDKの二人暮らしで快適に過ごすためのレイアウトパターンや家具の選び方、さらにはMAYSのレイアウト事例についても解説します。
目次
まずは2LDK二人暮らしのメリットとデメリットを整理
二人暮らしをスタートするなら、2LDKのプランから選ぶのが一般的です。そのメリットとデメリットを整理しましょう。
2LDK二人暮らしのメリット
2LDKの二人暮らしには、以下のメリットが挙げられます。
- ・仕事に集中したいとき、着替えやメイクのときなど、必要に応じてプライバシーを守れる独立した部屋を確保できる
- ・個室が二つあるので、衣類、書籍、仕事の資料などを別々に収納・管理できる
- ・夜勤やフレックスタイムでの勤務など、二人の生活時間が異なるときには、寝室を分離することができる
- ・LDKは二人のパブリックスペース、個室はそれぞれのプライベートスペースとして干渉しないなど快適に暮らせる
- ・それぞれ賃料15万円の1LDKを借りるより、賃料30万円の2LDKを借りる方が立地、環境、広さなどで条件の良い住まいで暮らすことができる
2LDKは、居室2部屋と10畳以上のLDK(リビングダイニングキッチン)からなる間取りのことであり、二人暮らしであれば共有スペース以外に自室を確保できます。
それに伴いプライバシーも守られますし、家族ができた際には一部屋を子ども部屋にするなど、幅広いライフスタイルに対応可能です。
2LDK二人暮らしのデメリット
2LDKの二人暮らしで想定できるデメリットは以下の通りです。
- ・収納スペースが少ないと、仕事の書類や趣味の道具、衣類などが、個室に収納できず玄関やLDKが雑然とする
- ・LDKや個室の使い方、掃除についてルールを決めておかないと、お互いにストレスがたまる
二人暮らしには余裕のある2LDKですが、子どもが増えるなど家族構成によっては手狭になります。
また、カップルやご夫婦の場合、共有スペースと個室の使い方をあらかじめ話し合っておかないと意見の食い違いが発生することもあります。
例えば、「LDKはシンプルにまとめて、個室はそれぞれの嗜好を反映したインテリアにしよう」など2LDKの間取りを選ぶ前の方向性が重要です。
2LDKで二人暮らしをイメージする!理想の使い方とは?
一口に2LDKといっても、さまざまなパターンがあります。
使い方も十人十色。自分たちの暮らしに合った、住まいのあり方を見つけましょう。
上のプランは、90平米におけるMAYSのインテリアコーディネート実例です。イタリアンモダンテイストの上質なコーディネートが特徴的な住空間に仕上げています。
ウォークインクローゼットがついた主寝室や広々としたLDKなど、ゆったりとしたプランですが、この2LDKで二人暮らしをする場合、プランの中央にある個室の使い方がポイントになります。
上のプランでは、中央の個室にソファベッドを設置することで、ゲストルームとしても使用可能です。
また右手の寝室にデスクを置くことで、在宅ワークが可能である点も見逃せません。
LDKにはカウチソファとパーソナルチェアを置いてゆったりとくつろげます。
同じ2LDKのプランでも、どのような暮らし方のパターンが考えられるのか、使い方のヒントをご紹介します。
二つの個室を、寝室+仕事部屋として活用する
二つの個室を寝室と独立した仕事部屋に分けるケースです。
在宅ワークがメインで、集中して仕事をしなければならない場合は一部屋を仕事専用スペースとして活用するとよいでしょう。
また二人同時に在宅ワークを実施するケースでは、双方が集中できるように一部屋を仕事部屋にし、もう一人はリビングの一角にワーススペースを確保するのもおすすめです。
もちろん一部屋に仲良く、デスクを2ヵ所設置し在宅ワークを実施するのもよいですが、間仕切りなどを使ってお互いに干渉しすぎないように注意しましょう。
二つの個室を、寝室+ホビールームとして活用する
絵画や手芸、模型の製作、楽器の演奏など趣味のためのスペースを確保したい場合は、一部屋をホビールームにして、趣味の世界を満喫することもできます。
ワークスペースが必要な場合は、寝室またはLDKの一角にコーナーとして計画するとよいでしょう。
二つの個室を、寝室+マルチルームとして活用する
一部屋に、ソファベッドと机を用意して、セカンドリビングルームやゲストルームなど多用途に使う部屋にするのも一案です。
ゲストを招く機会が多い方やセカンドリビングとして多様性のある暮らしを実現したい方は、検討してみてもよいかもしれません。
二つの個室をルームシェアスタイルで活用する
シェアハウスのような感覚で、二つの個室にベッドや机を持ち込んで暮らすスタイルです。
夜勤がある仕事などでパートナーと生活時間が一致しない場合や、友人や兄弟と二人暮らしをするケースにもおすすめです。
近年はシニア世代のご夫妻がそれぞれの個室で暮らす事例も増えています。
本コラムや、MAYSのコーディネート事例でもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
できれば二部屋の日当たりや広さが同じくらいの間取りを探しましょう。
二人暮らしにおすすめ!すっきり快適に暮らせる2LDK選びのポイント
一口に2LDKといっても、住む人のライフスタイルによって、快適な住まいの条件も異なってきます。
そこで今回は、以下の通り週2、3日の在宅ワークを中心としたライフスタイルに合わせて、二人暮らしにおける2LDK選びのポイントを解説します。
【暮らしの条件】
- ・二人とも週2、3日は在宅ワークで家で仕事をするため、独立したワークスペースが必要
- ・友人を呼んでホームパーティーをすることもある
ONとOFFの使い分けが可能!可動式の間仕切り壁を選ぶ
二人同時にテレワークをする機会があり、OFFタイムにはホームパーティーを楽しみたいカップルには、LDKと個室を可動式間仕切り壁でつないだ可変性のある2LDKがおすすめです。
二人そろってテレワークをするONの日には間仕切り壁を閉じて、2LDKスタイルで使います。
寝室のワークスペースも利用して、二人別々にワークスペースを確保することも可能です。
一方、ホームパーティーを楽しむOFFの日には、可動式の間仕切り壁をオープンにして、広々とした空間にしてゲストを迎えます。
ワークスペースにソファベッドやパーソナルチェアを用意しておくと、より多くの人を迎えられるでしょう。
出典:https://sumai.panasonic.jp/interior/door/screenwall/
上の画像が、可動式間仕切り壁をオープンにしてLDKと隣接する個室を一つの空間にした事例です。
「スクリーンウォール」「ウォールドア」とも呼ばれ、さまざまなタイプがそろっています。
必要に応じて2LDKから1LDKに簡単にチェンジできるため、新築マンションを中心に普及しています。
まとまった収納スペースがある間取りを選ぶ
2LDK二人暮らしですっきり快適な住まいを維持するためには、床面積に対して1〜2割の収納スペースを確保したいところです。
特にLDKにゲストを招くことが多い場合には、飾り棚やソファ下の引き出しなど見せる収納と見せない収納を使い分けるとよいでしょう。
また割り切ってリビングルームには多くのものを置かず、寝室または仕事部屋に収納を設けて、整理するのもおすすめです。
「クローゼットは2ヵ所以上あるのか」や「シューズクロークはあるのか」などを重視して物件を選ぶと、ゲストを招いた際も安心できます。
LDKの日当たり重視なら横長LDK、個室の独立性重視なら縦長LDKを選ぶ
LDKの日当たりを重視する場合は、リビング・ダイニングを窓辺にレイアウトできる横長LDKを選択するとよいでしょう。
日当たりよりも、個室の独立性を重視する場合は、縦長リビングのプランから選ぶことをおすすめします。
2LDK二人暮らしの家具選びのコツ
気になる物件がでてきたら、縮尺のわかる図面を用意して、どの部屋にどんな家具を置きたいか、家具を収納できるかを検討します。
さらに、部屋ごとに手持ちの家具を使うのか、購入するかなどの方針も決めます。そのためには、まず新居のインテリアイメージをかためることも大切です。
家具を選ぶときには、以下の要素を検討してみましょう。
- ・空間に合ったサイズ(幅・奥行き・高さ)か。部屋のサイズに対して大きすぎないか
- ・イメージしているインテリアテイストにマッチしているか
- ・機能性に加え、長期間使えるようなアフターサービスが用意されているか
- ・住み替えや、ライフスタイルの変化に対応できる家具か
それでは、具体的に2LDKの二人暮らしにおける家具選び方のコツをみていきましょう。
必要な家具をリストアップする
間取り図を見ながら、必要な家具をリストアップしておくと、家具のレイアウトやインテリアのプランを考えるときに役立ちます。
例えば、上の画像のように間取り図から必要な家具をピックアップしてみました。
なお、今回は「主寝室」+「仕事部屋」+「LDK(約30平米)」の2LDK間取りで想定しています。
LDK(約30平米)
- ・ソファ:W2,000×D700×H500(SH360)mm
- ・ローテーブル:W700×D450×H360mm
- ・ダイニングセット:椅子4脚+テーブルW1,600×D800×H680mm
- ・テレビ台(またはローボード):W1,600×D400×H360mm
- ・ウィンドウトリートメント:窓サイズ記載
- ・そのほか:照明器具・アートピース(壁面に飾る絵画・写真など)ラグなど
主寝室
- ・シングルベッド(2台):W1,000×D2,000×H400mm
- ・マルチデスク:W600×D400×H700mm
- ・チェア:W500 ×D400×H900mm
- ・サイドテーブル(2台):W450 ×D450×H450mm
- ・ウィンドウトリートメント:窓サイズ記載
仕事部屋
- ・デスク:W1,200×D600×H690mm
- ・オフィスチェア:W700×D700×H870mm
- ・ソファベッド:W2,000×D800×H360mm
- ・ウィンドウトリートメント:窓サイズ記載
このように手書きのメモで十分ですが、間取りに合わせた家具のサイズを書いておくとショールームを見に行ったり、インテリアコーディネーターに相談したりするときにも重宝します。
自分たちの暮らし方に合った家具のリストができたら、ネットなどで気に入った家具の情報を集め、実物を確認するためにショールームへ向かいましょう。
間取り図に、家具をレイアウトしてみる
間取り図と配置したい家具のサイズが決まったら、50分の1程度の縮尺にして、間取り図に家具を配置してみます。
「お気に入りのソファだったのに、新居のリビングに置いたら部屋がきゅうくつに感じる……。」とならないように、あらかじめ小さな模型でシミュレーションをします。
家具を配置する際のシミュレーションは、以下2つの方法がおすすめです。
- ・紙で家具の模型を切り抜いて間取り図に配置してみる
- ・家具をレイアウトするアプリを使う
最初は手軽な前者の方法で試してみましょう。
住まい探しで新築マンションを検討している場合は、販売資料のなかに「家具レイアウトシート」と呼ばれる、透明のシートに標準的な家具を印刷したものが入っていることが多く、こちらを活用するのも一案です。
マンションの家具レイアウトシートは縮尺が70分の1など特殊な縮尺になっている場合が多いので、間取り図の縮尺をそろえることを忘れないでください。
また、自分で家具レイアウトシートを作ってみたい場合は、以下のサイトが参考になります。
参考:https://www.town.onagawa.miyagi.jp/pdf/milife/onagawa_milife_04_checksheet.pdf
動作空間と作業動線を考えて家具をレイアウトする
縮尺がそろった間取り図と家具が用意できたら、家具のレイアウトを何パターンか考えます。
家具レイアウトのポイントは次の通りです。
- ・住む人の動線・動作寸法を確保して、家具を置く
- ・お掃除ロボットを使う場合はロボットの動線も確保する
- ・テレビとソファの間は130cm程度スペースを開ける
- ・動線はすっきりとシンプルに考える
- ・部屋の広さに対して、大きすぎる家具を選ばない
- ・家具やモノを詰め込みすぎない
- ・使いやすい動線と、すっきりとしたインテリアのためには、床面に十分な空きスペースを確保する
動線とは住む人やモノ(お掃除ロボット)の通り道となるスペースのことです。人の肩幅を基準にして、最低60cmの動線を確保します。
動作空間は、家具を使う一連の動作に必要な空間です。ダイニングチェアであれば、
実際に座るときには椅子を引いて使うので、椅子の後ろに60cmの空間を確保します。
ベッドはベッドメイキングのためにヘッドボードを除いた三方向に60cmの動作寸法を確保します。
お掃除ロボットの動線の注意点は、ほこりのたまりやすいソファの下などにもロボットが入り込めるように、床面から高さ10cmほどのスペースを確保するとよいでしょう。
最近は、お掃除ロボット対応型のローソファも登場しています。
作業動線や動作寸法を考えて家具レイアウトを計画すると、自然に床面に空間が生まれます。
この余白となる空間があることで、使いやすく美しいインテリアを実現可能です。
フォーカルポイントを意識する
玄関ドアや、リビングのドアを開けて部屋に入ったときに、自然に目にとまるような「見せ場」をフォーカルポイントと呼びます。
欧米の住宅だと暖炉の上、日本では床の間など昔から住まいの見せ場として、住む人らしさを表現するものを飾る習慣があります。
玄関のシューズケースの上、LDKのソファの上やサイドテーブルに、大切な写真や共通の愛読書、写真集など自分らしさが伝わるものをフォーカルポイントに飾ってみましょう。
良質な家具をミニマムにそろえていく
良質な家具は受注生産の場合が多いので、最初にすべての家具をそろえてしまうのではなく、一つひとつの家具を吟味しながら、時間をかけて選ぶという姿勢も大切です。
「インテリアプランを考えるのは楽しいけれど、予算が……。」というご相談もありますが、最初から2LDKすべての家具を買いそろえる必要はありません。
特にダイニングセット、ソファ、ベッドは大切に手入れをすれば、生涯使える「一生もの」です。
それ以外の家具については、少しずつ買いそろえるという人もいらっしゃいます。
インテリアコーディネーターとして、お客様の家具選びに同行する際も、二人暮らしの最初のうちは「パートナーの家具を使いながら気に入ったものを見つける」という方も多い傾向にあります。
品質のよい家具を長く愛用するためにも、家具選びは焦らずに少しずつ進めるくらいの気持ちで検討してみてください。
また、急に家具が必要になった場合にも家具リースという選択肢があります。
インテリアのプロに相談する
ある程度、自分たちのインテリアについての方針がまとまった段階で、ぜひ一度2LDK二人暮らしのプランについて、専門家のアドバイスにも耳を傾けてみましょう。
MAYSでも、インテリアコーディネートや高級家具リースについてのご相談を承っております。
【目的別】2LDK二人暮らしの家具レイアウトの実例
ここからは、弊社のインテリアコーディネート事例を参考に、2LDK二人暮らしのレイアウトポイントについて解説します。
ホームパーティーを楽しめる、スタイリッシュな2LDK
ビルの最上階にある、メゾネットタイプの2LDK。リビング上部が吹き抜けで、開放感あふれるLDKになっています。
白いコーナーソファと白いダイニングチェアに、ガラスのテーブルを組み合わせ、海のような深いブルーのクッションをアクセントにした、清涼感あふれるインテリアです。
ソファ奥のコンソールのコーナーにフォーカルポイントとなるアートがさりげなく飾られて、住み手のセンスの良さが伝わる、スタイリッシュな空間に仕上がっています。
それぞれの個室で就寝するルームシェアスタイルの2LDK
本コラムの「二つの個室をルームシェアスタイルで活用する」でもご紹介したコーディネートの実例です。
夫と妻それぞれが、自分専用の部屋を持ち、ベッドやパーソナルチェア、デスクを置いて
心おきなく自分の時間を楽しめるようにしつらえています。
LDKのダイニングスペースはコンパクトにまとめ、3シーターのベーシックなソファのあるリビングスペースを中心に、心地よいくつろぎ空間にまとめています。
パーソナルチェアのあるアーバンスタイルな暮らし
上の写真のように、寝室の広さに余裕がある場合には、ゆったりとしたパーソナルチェアとサイドテーブルを置くことをおすすめします。
週末の朝、モーニングティーを楽しんだり、読書をしたり、癒やしのひとときを過ごすセカンドリビングルームとして活用できます。
ワーキングスペースとして使えるように小型デスクとチェアを配置するのもおすすめです。
横長LDKをオープンシェルフで緩やかに仕切った2LDK
ミッドセンチュリーテイストのオープンシェルフでリビングとダイニングを緩やかに仕切ったLDK。
間仕切りとしてオープンシェルフを使う際には、床からの高さが1.5m前後、アイレベルの高さのオープンシェルフを選び、上の部分はオープンにしておくのがポイントです。
画像のオープンシェルフは、ブロック単位で動かせるタイプで、1人でもレイアウトを変更できるので、LDKの模様替えを楽しみたい人におすすめのインテリアアイテムです。
2LDKのインテリアコーディネートなら、ハイグレード物件の実績豊富なMAYSへ
MAYSは、上質なインテリアによって、お客様に1ランク上のライフスタイルを提供するインテリアコーディネート、高級家具リースサービスの企業です。
1988年の創業以降、港区エリアを中心に、年間約1,000件のインテリアのご相談を承っております。
お客様のライフスタイルやご要望を踏まえて、家具・インテリアの 商品知識のご提供、コーディネートプランの作成、各種家具搬入までトータルサポートいたします。
「インテリアを見直したい」「暮らし方に合ったインテリアを考えたい」とお考えでしたら、ぜひMAYSにご相談ください。
文・藤江 薫(二級建築士・宅地建物取引士・インテリアコーディネーター)
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