1LDKでグレー基調のおしゃれなクールインテリアを実現するには?
近年、ミニマリスト・シンプリストなどからすっきりと物の少ないインテリアが注目を集めています。
シンプルな空間で、グレーを基調にしたスタイリッシュな内装に憧れる方も多いのではないでしょうか。
スペースに限りのある1LDKでは、必要な家具をレイアウトするとやや窮屈に感じられるかもしれません。
部屋の広さに対して、どのように設置すればすっきりとした空間演出ができるかも、気になるポイントです。
また、「グレーだけではぼんやりした印象になってしまうし、逆に白黒はっきりとしたモノトーンではインパクトが強すぎる」といった心配もありますよね。
そこで本記事では、1LDKにおいてグレーを基調にしたインテリアをバランスよくおしゃれに見せる方法を解説します。
また、事例画像を参考にしながら、視覚的なポイントもご紹介します。
グレーを基調にしたインテリアコーディネートのコツを知り、おしゃれな1LDKの暮らしを実現しましょう。
目次
1LDKのインテリアコーディネートを楽しむなら?
1LDKでインテリアコーディネートをするときのコツは、すべての部屋で統一感を出すようにすることです。
そもそも1LDKとは、リビング・ダイニング・キッチン・居室(主に寝室用)・水回り設備(トイレ・浴室など)がある間取りをいいます。
けして部屋数が多くないなかで、それぞれの場所で異なるインテリアテイストにすると、まとまりがなく煩雑な印象になってしまうでしょう。
トイレや洗面室までテイストをそろえられれば一番ですが、少なくとも玄関からリビングダイニング、寝室までは統一感のあるインテリアを意識してみてください。
グレーを基調にした1LDKのインテリアにするときのポイント
クールな印象を演出する、グレー基調のインテリア。
実際にコーディネートを考えるときには、どのような点を意識するとよいのでしょうか。
ここでは、グレー基調のインテリアコーディネートのポイントをご紹介します。
内装材にグレーを取り入れる
まずは、広い面積を占める内装材でグレーを取り入れる方法を検討してみましょう。
賃貸マンションでは、内装はあらかじめ決まっておりグレー基調のインテリアにコーディネートしにくいケースも考えられます。
可能であれば、ここでご紹介するポイントを参考にして、あらかじめコーディネートしやすい内装の部屋を選択してみてください。
もし希望に合う内装材が選べないときは、原状回復が原則の賃貸マンションでもできる、セルフリノベーションを行ってもよいかもしれません。
|床材
多くの場合、床材に使われるのは「木質フローリング」です。
ダークブラウン・ホワイト塗装・グレー塗装のフローリングであれば、グレーを基調にしたインテリアにマッチします。
大理石・タイル・モルタルなども、グレーを基調としたインテリアと相性がよい素材です。
明るい木質カラーとグレーはナチュラルな印象になりやすく、クールなインテリアにするには組み合わせに注意してください。
上の事例のように、きゃしゃな脚部を持つソファや金属・ガラスなどの素材を配置するとすっきりとしたコーディネートができるでしょう。
あるいは、ブラックの家具を取り入れて、メリハリのある印象を作るようにしてください。
賃貸マンションで、希望の床色が選べないときは、既存の床に置くだけの床材やカーペットなどを利用してカラーコーディネートをしてみましょう。
|建具
建具(たてぐ)とは、室内扉や収納扉あるいは窓などの開口部に取り付けられる仕切りをいいます。
賃貸マンションでは、床材に近い色・素材、あるいはホワイトベースが多い印象です。
床材同様、ライトブラウン系はグレーを基調としたインテリアには合わせにくいかもしれません。
壁の色になじみやすいホワイトや、ブラック・グレー・ダークブラウンの扉であればコーディネートしやすいでしょう。
|壁
賃貸マンションでは、壁・天井ともに白い壁紙が貼られているケースがほとんどです。
白い壁はグレーとも相性がよいので、家具やカーテンなどにグレーを取り入れてコーディネートしてみてください。
モルタル(コンクリート)の壁はグレーを基調とした無骨でラフな雰囲気を演出でき、かっこいいインテリアが好みの方におすすめです。
しかし、家具やカーテンを似たようなライトグレーでまとめると、ぼんやりとした印象になってしまいます。
同じグレーでもダークトーンのものを、あるいは黒やモノトーン以外の色を選ぶようにするとよいでしょう。
白・黒・グレー・ダークブラウン系の天然石やタイルの壁材も、ラグジュアリーな印象の部屋になりすてきです。
艶のある磨き仕上げのものとグレーの家具を組み合わせると、エレガントさとスタイリッシュさが融合したインテリアを実現できます。
家具でグレーを取り入れる
グレーの家具を使い、グレーを基調としたコーディネートも可能です。
イスやソファの張り地、またはテーブルや収納にグレーを選んでみてください。
グレーとはいえないかもしれませんが、シルバー色の金属素材を取り入れてみてもよいのではないでしょうか。
また、グレーといっても色の幅は非常に広く、家具単体で選ばずに部屋全体を見渡してバランスがよいかどうかの選択が重要です。
インテリアアイテムにグレーを取り入れる
基本的な家具はグレーにしなくても、ほかのアイテムにグレーを取り入れる方法もあります。
例えば、カーテンやクッションは、アクセントとして色を加えやすいアイテムといえるでしょう。
家具以外にグレーを取り入れる場合でも、やみくもにカラフルにしてしまうとグレーを生かせません。
ソファなど基本の家具は、白・黒などのモノトーンやネイビーなど、グレーとの相性がよいシンプルな色を選ぶようにしてみてください。
グレーをはじめとするモノトーンは、どこか冷たく殺風景な印象になりやすい傾向です。
抽象画アートやモノクロ写真などを飾って、装飾性を高めるとよりセンスのよい空間演出が実現できます。
【海外事例に学ぶ】グレーを基調としたダイニング・リビング3選
ではここで、海外のグレーを基調としたインテリア事例を見ながら、コーディネートのポイントを解説したいと思います。
初めに、1LDKでもメインとなるダイニング・リビングを中心にチェックしてみましょう。
シックなシンプルモダンの王道スタイル
直線的で装飾の少ない家具を配置した、シンプルなモダンスタイルです。
非常に濃いダークブラウンのフローリングに、グレーとブラックの家具を組み合わせています。
窓側の壁面がアクセントになっていますが、仮に白い壁だった場合は、カーテンにグレーを取り入れるとよいでしょう。
テレビボートの両サイドにある棚は、背面の白い壁が見えるような背板のないオープンタイプです。
この「抜け」があることで重くなりすぎず、スタイリッシュで軽やかな印象になります。
また床に敷いた明るいグレーのラグも、部屋全体の重量感を緩和させ、すっきりとした雰囲気を生み出しています。
落ち着きのあるシックなインテリアは、かっこよく感じられるでしょう。
部屋の広さに限りがある1LDKでは、このように「抜け感」「軽さ」を演出して圧迫感を軽減させるコーディネートがおすすめです。
ライトグレーをベースにしたエレガントな空間
部屋全体を見渡したときに、ホワイトまたはライトグレーの比率が高い空間です。
ソファの背面クッションのボリューム感、パーソナルソファ・ダイニングソファのエレガントなデザインが、明るい色調とマッチしてやさしい雰囲気を演出しています。
織り方の複雑なラグやアクセントにブルーを差し込むなど、淡泊なコーディネートにならないような工夫が見られます。
アクセントカラーに取り入れているクッションは、全体のやさしく優美な印象を損ねない光沢感のある素材です。
また、ダイニングテーブルやリビングテーブルの脚部はシルバーの金属製でスタイリッシュに仕上げています。
1LDKでは、配置する家具の種類にも限りがあり、全体的に明るいトーンでまとめると殺風景に感じられるかもしれません。
色数は増やさなくても、クッションやラグを含めたインテリアアイテムの素材を、多様に組み合わせてみてください。
部屋のなかに奥行き感や立体感が生まれ、リズムのある空間演出ができるでしょう。
明るい木質フローリング×グレーでもスタイリッシュに
内装材の項目でもお伝えしたとおり、ライトカラーの木質フローリングはグレーの家具と組み合わせると、ナチュラルな印象が強くなります。
スタイリッシュなグレーインテリアをイメージしている方には、ぴんとこない雰囲気の仕上がりになるかもしれません。
しかし、こちらの事例のように、むき出しの鉄骨やメタル素材でできたキッチンにより「かっこよさ」を引き立てるコーディネートも可能です。
1LDKの賃貸マンションでは、建物の構造を生かした物件は少ないのが現状です。
そのような場合は、スチールラックやガラス天板のテーブルなど、無機質な素材を使った家具を取り入れてみてください。
こちらの事例ではオリエンタルの雰囲気を持つラグを敷いていますが、よりクールにしたいなら、グレーの単色あるいは光沢感のあるシャギーラグなどを採用するとよいでしょう。
【海外事例に学ぶ】グレーを基調としたベッドルーム2選
続いて、グレー基調の寝室事例をご紹介しましょう。
1LDKでは、LDK以外の部屋を寝室にするケースが多く、基本的には独立した空間になります。
ここでは、寝室単体のコーディネートをご紹介しますが、できればLDKのテイストとそろえてコーディネートをするようにしてください。
グレーを使ったシンプルなスタイル
シンプルでモダンな印象を与える寝室です。
床には、グレーのカーペットが敷き詰められており、ベッドヘッド・スロー・カーテンなどのインテリアアイテムも同じような色でそろえてあります。
出入口の扉が壁と同じホワイトで、壁面にはなにも装飾はありません。
そのため、すっきりとミニマルな印象に感じられるでしょう。
仮にアートなどを飾りたい場合は、モノトーンの写真や抽象画をシルバーまたはブラックフレームにいれたものを選んでみてください。
ベッドサイドのテーブルに、シルバーの花器やフォトフレームなどを飾ってもよいでしょう。
白黒のコントラストを和らげるライトグレー
ブラックがアクセントになっている、コントラストの強いインテリアです。
モノトーンでインパクトの強い空間にグレーを取り入れるときは、明るい色調で全体的な強さを中和させるようにしてみてください。
この事例では、ラグや壁面のアートに個性的な柄を採用しています。
色の強弱がはっきりしていると、このような強さがあるアイテムに負けず、部屋全体の調和をとれます。
しかし、空間の広さに限りがあるとかえって、圧迫感を与えかねません。
東京都内の1LDKでは、寝室に利用する部屋の広さは6~8畳が目安です。
ラグは無地あるいは地紋があるものを選び、クッションなど面積の狭いアイテムではっきりとした柄を取り入れるとよいでしょう。
MAYSが手がけたグレーを使ったインテリア事例
最後に、年間約1,000件のインテリアコーディネートを手がけるMAYSのグレースタイルのコーディネート事例をご紹介します。
より身近なコーディネートを参考にしながら、イメージをふくらませてみてください。
建物自体の素材を生かしたクールなグレースタイル
ダークブラウンの床にコンクリートの壁が、グレー基調の落ち着いたインテリアを実現しています。
家具はブラックのデスク・収納を取り入れて、空間をぐっと引き締めているのが特徴です。
ベッドヘッドはナチュラルな木目調ですが、ベッドスローやクッションにモノトーンを取り入れることで、全体の雰囲気に統一感が出ています。
事例写真にカーテンは含まれていませんが、ダークグレーあるいはソファの張り地に近い明るいグレーのものを選ぶとバランスがよいでしょう。
あるいは、グレーやシルバーのブラインドなどもマッチします。
ナチュラルな柔らかさを感じるリビング
木質家具をメインにした、ナチュラルなインテリアです。
グレーのソファを組み合わせて、シックな雰囲気をプラスしています。
ソファだけが浮いた印象にならないように、クッションにブラウンレザーを加えるなど、空間全体で調和がとれるようにするとバランスよくコーディネートできます。
明るい床材が洗練されたイメージを作る
明るい床材のシンプルでやさしい雰囲気の寝室。
アクセントになるグレーの壁紙とリンクするように、家具にグレーを取り入れました。
モノトーンでシンプルにまとまっていますが、ファブリックの質感に光沢があるものを選び、エレガントで洗練されたコーディネートに仕上げています。
明るめの床材・グレートーンの組み合わせはナチュラルな演出になり、ぼんやりとした印象を招きやすいため、クールさを出しにくくなります。
この事例では、テーブルとベッドヘッド、チェアの脚部にダークカラーを採用することで空間全体を引き締めているのが特徴です。
逆にふんわりとした柔らかさを演出したい場合は、ダークカラー部分を明るい色調にするとよいでしょう。
グレー基調のインテリアコーディネートならハイグレード物件の実績豊富なMAYSへ
MAYではお客様に寄り添い、ご予算・お好み・ライフスタイルをしっかりとヒアリングして、ご要望にマッチするインテリアコーディネートサービスをご提供しています。
数多くのインテリアコーディネートを手がける専属のコーディネーターが、テーラーメイドのインテリアプランを作成可能です。
ご納品・設置までしっかりとサポートしていますので、新生活のスタートを安心して迎えていただけます。
グレー基調のクールなインテリアだけでなく、さまざまなテイストに合わせて最適なプランをご提案するMAYSへ、ぜひお気軽にお問い合わせください。
文・松田 ともみ(インテリアコーディネーター)
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