1LDKのインテリアを一工夫しおしゃれで快適な暮らしを叶える方法とは?
どんな間取りでも、おしゃれなリビング・ダイニングでくつろぎたいと考える方は多いでしょう。
しかし、10畳ほどのLDKでは、理想のインテリアを実現する家具が置けないのではないかと心配していませんか?
そこで本記事では、1LDKの間取りの特徴・おしゃれなレイアウトを行う際のポイント・インテリアや家具の選び方をご紹介します。
具体的なレイアウトやサイズの目安と同時に、インテリアコーディネートのコツを知れば、理想の空間演出が可能です。また、併せて事例やおすすめ家具を紹介しますので、1LDKでもおしゃれで居心地のよい暮らしを送るヒントを見つけてみてください。
目次
1LDKの間取りの特徴
そもそも1LDKとは、リビング・ダイニング・キッチンのほかに、玄関・水回り(バス・トイレ)と一部屋がある間取りをいいます。
一般的には、一人暮らしあるいは二人暮らし用として住む方が多いでしょう。
まずは、平均的な1LDKの広さや必要な家具について考えてみます。
東京の1LDKマンションにおける広さの目安
東京都内1LDK家賃相場と広さの目安は、次の通りです。
エリアや築年数により広さは変わりますが、おおよその平均値35平方メートルを基準にすると、LDK=10畳程度、+1R=6畳程度となります。
1LDKに必要な家具と適切なサイズ
1LDKで使う家具には、どのようなものがあるでしょうか。
ここでは、暮らしに必要な基本的な家具をピックアップし、選ぶときに気をつけるとよいポイントを解説します。
住む人のライフスタイルや人数に合わせて、自分たちの暮らしに即したものを選びましょう。
|ダイニングセット
ダイニングセットは食事をする場ですが、本を読んだり談笑したり、さまざまな用途として使われます。
なかには、在宅勤務時の仕事場として活用している人もいるでしょう。
ダイニングテーブルを選ぶときは、まずは何人で使うかを考えてサイズを検討してみてください。
1LDKの一人暮らし、あるいは二人暮らしであれば最低でも以下のサイズが必要です。
- ・一人:70cm角
- ・二人:90cm角~幅1m20cmでも十分
来客が多いなら、四人以上で使えるテーブルが必要かもしれません。
人が多いときだけ、伸長できるネストテーブルやエクステンションテーブルを検討してみてもよいでしょう。
テーブルだけでなく、椅子の形状やサイズも考えてみてください。
リラックスして過ごすためにひじ掛け付きの椅子を選ぶ方もいますが、出入りのしにくさや横幅が大きくなるといったデメリットもあります。
コンパクトなスペースであれば、ひじ掛けなしの椅子で十分かもしれません。
来客用の椅子を用意する場合、使わないときには邪魔になることも考えられます。
重ねて収納できるようなスツールを利用すれば、普段はすっきり過ごせるのでおすすめです。
|ソファ
リビングにソファを置く場合、ダイニングセットやテレビボードなど収納とのバランスを考えてサイズを検討します。
しかし、収納を重視するあまり窮屈なソファの配置になってしまっては意味がありません。
リビングにソファを配置する際は、くつろげるかどうかも同時に考える必要があります。
そこで、一人が十分にリラックスするためには、座面幅60~70cmを確保するとよいでしょう。
ソファを購入するときによく「〇〇人掛け」と表示されているのを目にしますが、これには明確な決まりはなく、メーカーごとに設定されているのが特徴です。
おおよそ、次のようなサイズ展開をしているので、目安として参考にしてみてください。
- ・一人掛け:幅90cm~1m
- ・二人掛け:幅1m40cm~1m60cm
- ・三人掛け:幅1m70cm~2m
ただし、このサイズ表記はひじ掛けの厚みを含むソファ全体の幅を示しており、座面幅を指していないため注意が必要です。
また、座面シートが一人ずつに分かれているソファは、全体の幅が広くてもつながり部分は座りにくい可能性があります。
ソファの座面が、どのような仕様になっているかも併せてチェックしてみてください。
本記事のテーマである1LDKであれば、リビングを仮に10畳とすると、あくまで目安ですが三人掛けソファまで配置できるでしょう。
また、一部屋を6畳と仮定した場合には、一人掛けソファか小さいものであれば二人掛けソファも配置できます。
|テレビボード
リビングにテレビを設置している方は、多いでしょう。
テレビの視聴距離は、画面の高さの約3倍と言われていますが、4Kでは1.5倍程度の近さでも十分だと言われています。
なおSHARPのホームページを参考に、視聴距離と液晶テレビの画面サイズの目安を記載しました。
このことから、1LDKでリビングを仮に10畳とすると、46V型のテレビを配置できます。
しかし、視聴距離が適切であっても高さが合っていないと見づらさを感じてしまいます。そこで、テレビサイズに合わせて高さも調節するとよいでしょう。
具体的には、テレビの中心が目線より少し低い位置に設定できると、テレビを無理なく視聴できます。
「低めのテレビボード」や「テレビスタンド」を活用して、視聴しやすい高さに調節してみてください。
よりすっきりとした空間を演出したい場合は、抜け感のあるテレビスタンドがおすすめです。
|収納家具
リビングダイニングには、テレビボードのほかにも食器棚・本棚などの収納家具も必要です。
造り付けのキッチン収納やパントリー、クローゼットがない場合は置き家具として購入しなければいけません。
収納家具は比較的サイズが大きくなり、部屋を圧迫してしまうアイテムです。
- ・引き出しや扉がしっかり開くかどうか
- ・通路幅は確保できているか
- ・エアコンや照明器具に干渉していないか
これらのポイントに気をつけて、生活動線の邪魔をしないようにレイアウトや用途・サイズを検討しましょう。
|ベッド
1LDKの場合、LDKのほかに用意された一部屋を寝室にするケースが多いでしょう。
35平方メートルの1LDKの場合、もう一部屋は6畳程度の広さになります。
何人で使うかによって、ベッドサイズは変わりますが、出入口や窓との位置関係を考えてレイアウトを検討してみてください。
ベッドのサイズ目安は次の通りです。
- ・シングル:幅90cm
- ・セミダブル:幅1m20cm
- ・ダブル:幅1m40cm
- ・クイーン:幅1m60cm
- ・キング:幅1m80cm
長さは2m前後で、ベッドヘッドの収納が付いているとさらに長くなります。
サイドボードやドレッサーを置く場合は、そのスペースも必要です。
|デスク&チェア
在宅勤務の普及に伴い、リビング・ダイニングあるいは寝室にデスクスペースを設ける人も増えてきました。
ノートパソコン1台で仕事をする場合でも、原則としてデスク幅は60cm以上必要です。
デスクコーナーを検討するときには、デスク・チェアだけでなく、周辺機器を置く場所やコンセントの位置も確認してみてください。
1LDKの間取りでおしゃれなレイアウトを行う際の3つのポイント
限りあるスペースを有効に使い、おしゃれで雰囲気のよい部屋作りを行うときに意識すべきポイントをご紹介します。
動線の邪魔をしないサイズとレイアウト
リビングでゆったり過ごすためにも、できれば大きな家具を使いたいと考えている方も多いでしょう。
しかし、部屋全体を見渡したときに、家具が窮屈におさまっているとかえって狭く感じてしまいます。
そこで、ソファやダイニングセットなどの大型家具を置いたときには、人がゆとりを持って通過できるようにレイアウトしてみてください。
大人一人がゆとりを持って通れる幅は、約60cm以上必要です。
また、ダイニングからリビングや寝室への移動を遮らないように家具を配置しなければなりません。
例えば、L型のソファを置きたい場合は、奥行きの長いカウチ(シェーズロング)部分は壁に寄せるようにしてみてください。
1LDKに適した家具サイズはもちろん、動線の邪魔をしないレイアウトも意識しましょう。
圧迫感を感じにくいサイズや色選び
収納家具など、大きめの家具は背の低いものを選ぶと圧迫感を減らせます。
収納量は減りますが、部屋を広く見せたいときには検討してみてください。
オープンタイプの収納棚は、棚すべてに物を入れずに空きスペースを作ると余白が生まれて、圧迫感を軽減できます。
扉付きの棚であれば、白など壁の色に近いものを選ぶと部屋と一体感が出てすっきりした印象に仕上がります。
また、木質系の収納家具なら暗い色より明るい色のほうが、軽やかな雰囲気を演出できるでしょう。
ただし、明るい木質系の色味は、部屋全体のテイストによってそぐわない場合もあるので、バランスを考えて取り入れてみてください。
カラーのバランスを考える
部屋のなかに複数の色を無秩序に加えると煩雑な印象になり、狭さを感じる可能性があります。
すっきりと整った部屋にするためには、色は3色以下を基本として、部屋全体のカラーコーディネートをしていきます。
具体的には、以下の比率を目安にカラーコーディネートを実施しましょう。
- ・ベースカラー(壁や天井など):75%
- ・メインカラー(ソファやカーテンなど):25%
- ・アクセントカラー(アートパネルやクッションなど):5%
とくに賃貸住宅では、壁や天井のベースカラーに白やアイボリーが多用されます。
つまり、次に面積の大きいメインカラーには床や建具、ソファなどの色味を統一すると、まとまりのあるおしゃれな空間を演出できます。
アクセントになるアートパネルやクッションの色は、全体の5%程度に抑え、メインカラーとは異なる色味を取り入れると洗練されたコーディネートを実現できるでしょう。
1LDKにおけるおしゃれなインテリアや家具の選び方
ここでは、家具を選択するときのチェックポイントを具体的に解説します。
スペースの限られた1LDKだからこそゆとりのある暮らしを実現する家具選びが大切です。
ライフスタイルを考える
まずは自分の暮らし方を見直して、必要な家具やアイテムを考えてみましょう。
例えば、比較的ダイニングで生活する時間が長い人は、リビングに大きなソファを配置する必要はないかもしれません。
逆に、家にいる時間のほとんどをソファで過ごしている人は、食事をするスペースは最小限にカウンターだけで十分という方もいるでしょう。
1日、1週間のルーティンを考えて、自分にとって必要な家具を洗い出してください。
高さの低い家具で圧迫感を減らす
背の高い家具は存在感が大きく、部屋を狭く感じさせます。
食器棚や本棚などの収納家具は天井に近い高さのものも多く、圧迫感が出やすいアイテムのため、本当に必要かどうかを検討してみてください。
実際にどれくらいのものを収納しなければいけないかを見直し、必要に応じて使わないものの処分も考えるべきでしょう。
テレビボードは、高さ40~45cmのものが多く販売されています。
ソファとの距離や座面高さ・やわらかさなどによって見やすい高さは変わりますが、必要に応じて30cmなど低めのテレビボードを活用するのもおすすめです。
暮らし方やほかの家具とのバランスを考えて、低い家具を選び圧迫感を軽減させましょう。
大きな家具にこだわらない
L型に配置したソファなどはリラックスできますが、サイズが大きく部屋を圧迫します。
カウチ(シェーズロング)タイプのソファではなく、足を伸ばすためにオットマンを利用して空間を有効に使ってみるのもよいでしょう。
ライフスタイルの見直しにも通じますが、二人掛け・三人掛けなどの大型ソファではなくパーソナルチェアを利用する方法もおすすめです。
近年は、スマートフォンやタブレットなど小型端末を使って動画を見たり、一人で本を読むのに集中したりとリビングの使い方も多様化しています。
在宅勤務などが定着し、おうち時間が増えた状況もあり、同じ空間にいながら個々の時間を大切にする過ごし方も求められているのではないでしょうか。
そのため、大きな家具にこだわりすぎず、過ごしやすい空間を個別に設けると使いやすさも向上します。
必要のない家具を置かない
一般的には必要でも、自分のライフスタイルには不要な家具もあります。
例えば、ソファ前のリビングテーブルが代表的です。
「気づくと雑誌が散乱している」など有効活用できていない方も多いのではないでしょうか。
また、ダイニングテーブルがある場合は食事をする必要もないため、使用頻度はそこまで多くありません。
このようなケースでは、場所を取るリビングテーブルはあえて設置せず、サイドテーブルやスツールで代用してみましょう。
また、ダイニングソファを活用して、あえてリビングとダイニングを分けないという方法もあります。
1LDKでおしゃれな空間を演出するためにも、その家具は本当に必要なのか、改めて検討してみてください。
家具のなかにも余白を作る
通路に十分な幅をとるなど、空間にゆとりを持たせるだけでなく、家具にも余白を作りましょう。
小さなテレビボードに大型テレビを乗せるとかえって窮屈な印象を与えます。
テレビの横に空きスペースを設けて、小さな観葉植物や花器などを飾れるだけのゆとりを作ってみてください。
オープンタイプの本棚には空のスペースを設けて、小物や写真を飾るのもおすすめです。
アート作品や植物でインテリアを彩る
カラーバランスを考えたときに、ソファや家具にインパクトの強い色・柄を多用すると、視覚的に部屋を圧迫する可能性があります。
一方で色味を抑えた家具でまとめてしまうと、今度は殺風景でさみしい雰囲気になってしまうのも特徴です。
そのような場合は、アートや観葉植物で彩りを添えてみましょう。
1LDKにおすすめのおしゃれなソファ 3選
10畳ほどの1LDKでは、リビング・ダイニングスペースを有効に使うために工夫が必要です。
そこで、1LDKでもおしゃれなインテリア空間を実現する、おすすめのソファをご紹介します。
おすすめの理由と併せて、ソファ選びの参考にしてみてください。
コンパクトでもデザイン性の高いソファ!AO SOFA(アーオソファ)|IDEE(イデー)
出典:https://www.idee-online.com/shop/
コンパクトなソファはシンプルなデザインが多いため、インテリアが単調になりやすい点がデメリットともいえます。
すっきりとしたミニマルな空間にはぴったりですが、少し面白味に欠けると感じる場合もあるでしょう。
そこでご紹介したいのが、適度なインパクトがあるデザインの「AO SOFA(アーオソファ)」です。
決して派手さはありませんが、座面の左右がせり上がったデザインが独特のオーラを醸し出しています。
幅1m40cm・奥行き71cm・高さ59cm・座面高さ30cmで、脚部が木製で浮遊感があるので空間を圧迫しません。
安定した座り心地を保ちながらも、ボリューム感を抑えたソファです。
軽量で移動させやすい!ROSETTogo(ロゼトーゴ)|ligne roset(リーン・ロゼ)
独特な見た目と座り心地のよさで、世界中で愛用されている「ROSETTogo(ロゼトーゴ)」。
フランスの家具メーカー「ligne roset(リーン・ロゼ)」のアイコン的ソファで、幅は一人掛け87cm、二人掛け1m31cmとコンパクトな仕上がりです。
奥行きが深くややボリュームはありますが、一人掛けで約10kgとソファにしては軽量なため、気軽に移動させられます。
一人掛けを2台置いて、自由度の高いリビングにコーディネートしてみてはいかがでしょうか。
ダイニングとリビングを兼用する!COX U(コックス ユー)|estic(エスティック)
3つ目にご紹介するのは、ダイニングソファです。
リビングダイニングを兼用するスタイルで、ダイニングテーブルにくつろげるソファを組み合わせる方法を指しています。
estic(エスティック)が展開する「バンケットシリーズ」のなかでも、スタイリッシュなデザインの「COX U(コックス ユー)」。
さまざまなプロダクトを生み出した安積伸(あずみ しん)氏がデザインを手がけました。
背もたれ部分のクッションが、くつろぎ感を高めてくれるでしょう。
あえてソファを置かないため、空間を有意義に広々と活用できます。
MAYSが手がけた1LDKインテリアコーディネート事例 3選
東京港区を中心に、年間約1,000件のインテリアコーディネートを手がけているMAYS。
ここでは、これまでに行った1LDKのインテリアコーディネートを厳選して3事例ご紹介します。
眺望を楽しむシンプルなインテリア
明るく光が差し込むLDK。
カフェで過ごす爽やかな時間をイメージして、ナチュラルでゆったりとした雰囲気にコーディネートしました。
外を眺めてのんびりできる窓際のカウンター席は、夜にはきらめく夜景を前にゆっくりとお酒や食事を楽しめます。
メゾネットタイプの1LDKで一階部分は寝室になっており、シンプルながらあたたかみのあるインテリアになっています。
訪れた人と豊かな時間を過ごす部屋
ホワイトを基調としたシンプルな内装に、落ち着きのあるピンクをプラスしてエレガントな雰囲気を演出したインテリア。
肩ひじ張らないホームパーティーを楽しめるカウンターやソファ席が設けられ、訪れた友人と非日常感あふれる時間を過ごせます。
寝室もリビング同様にラグジュアリー感のある上品な印象のコーディネートです。
好きなテイストにこだわった二人暮らしの1LDK
ヴィンテージテイストのソファをブラックの家具と組み合わせて、スタイリッシュなかっこよさを演出したLDK。
二人暮らしのオーナー様が、好きなものに囲まれて快適に暮らすためのコーディネートです。
カジュアルすぎず、モダンさがプラスされた空間に仕上がっています。
1LDKのインテリアコーディネートならハイグレード物件の実績豊富なMAYSへ
MAYSでは、お客様のご予算・お好み・ライフスタイルに合わせた、インテリアコーディネートサービスを行っています。
日々忙しいビジネスパーソンをはじめ、コーディネートにかかる時間・労力・手間を減らし、快適な暮らしを実現するためのサービスです。
国内外100以上のブランドから、お客様の暮らしにぴったりの家具やインテリアアイテムを選びご提案いたします。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
文・松田 ともみ(インテリアコーディネーター)
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