1DKで快適に暮らす!家具の選び方とインテリアコーディネートのコツ
決して広いとは言えない都会の1DK暮らしでも、快適でおしゃれに暮らしたいと考える方は多いのではないでしょうか。
狭くても、暮らしやすいインテリアにするための家具の選び方やレイアウトのポイントを知って、心地よい暮らしを実現しませんか。
本記事では、1DKの間取りの特徴や家具の選び方・レイアウトやコーディネートのコツを解説します。
1DKで快適に暮らすポイントや、1DKにおすすめの家具も厳選してご紹介しますので参考にしてみてください。
1LDでワンランク上質な暮らしを叶えるヒントを探してみましょう。
目次
1DKの間取りと東京港区の家賃相場は?
1DKとは、そもそもどのような間取りなのでしょうか。
広さや何人で暮らすのに適しているのかを詳しく見ていきます。
また、MAYSで数多くインテリアコーディネートを手がける東京・港区の家賃相場も合わせてお伝えしますので、暮らしの目安として考えてみてください。
1DKとは
ダイニングキッチン(DK)+居室1部屋の間取りを言います。
「ダイニングキッチン(DK)」とは、台所と食堂の機能が併存している部屋のことで、居間の機能が加わった間取りが「リビングダイニングキッチン(LDK)」です。
首都圏不動産公正取引協議会によれば、1DK・1LDKの場合、ダイニングキッチンの広さの目安は4.5〜8畳とされています。
つまり、そこに6〜8畳の居室が一部屋用意されている間取りが、1DKです。
ダイニングキッチン(DK)は主に調理・食事をする場となり、居室1部屋が寝室兼リビングとなるでしょう。
あるいは、ダイニングキッチン(DK)にソファなどを置き、リビングの機能を持たせるケースも考えられます。
1DKは何人暮らしに向いている?
東京港区における1DKの平均的な広さは30平米ほどです。
厚生労働省の「住生活基本計画における居住面積水準」を参照すると、単身者の居住面積水準は25平米であることがわかります。
人数による居住面積水準は「(10平米×世帯人数)+10平米」となり、2人暮らしの場合は「(10平米×2人)+10=30平米」です。
このことから、1DKは少しゆとりのある1人暮らし向きと言えるでしょう。
東京都内の家賃相場
東京都港区の家賃は、東京都全体の平均値より11.5万円ほど高いと言われています。
港区の家賃平均は約22万円で、1DKの場合は14.2万円ほどです。
港区での、築年数と広さから、1DK・1LDKの賃貸マンションの家賃相場を見てみましょう。
築年数が古く30平米以下であれば、月額家賃10万円以下の物件もあるようです。
築10年・30平米で約15万となり、おおよそ平均的な家賃となります。
なお、30平米の間取りはDK6畳+居室6〜7畳、40平米の間取りはDK8畳+居室6〜7畳にそれぞれ玄関・水回りを加えた広さです。
1DKの家具の選び方とレイアウトのコツ
1DKは、ゆとりのある1人暮らしに向いている間取りであることがわかりました。
全体の広さによっては、2人でも十分生活できます。
それでは、1DKで暮らすときにはどのように家具を選ぶとよいのでしょうか。
ここでは、家具の選び方とレイアウトのコツをご紹介します。
必要な家具を決める
自分のライフスタイルに合わせて必要な家具はなにかを考えてみましょう。
1人暮らしか2人暮らしかによっても必要な家具は変わります。
一般的に、リビング・ダイニングには、ソファ・テレビボード・リビングテーブル・ダイニングセット・収納などが必要です。
しかし、1人暮らしならダイニングセットは置かずに、リビングスペースで食事をする方もいるかもしれません。
また、ソファの代わりにパーソナルチェアを設置したり、ベッドでくつろいだりするケースも考えられます。
さらに、自宅で仕事をする人も増えてきました。
デスクとしても活用できるようなテーブルや、OA周辺機器の収納家具なども必要になる場合も考えられるでしょう。
このように1DKのレイアウトを考える場合に、その人の置かれている状況によって選択すべき家具は変動します。
まずは必要な家具を検討する前に、どのようなライフスタイルを目指すのか明確に洗い出すとよいでしょう。
適切な家具サイズを選ぶ
生活に必要な家具の見通しが立ったら、部屋に最適な家具のサイズを検討しましょう。
東京・港区で家賃約15万円を基準に考えると、1DKの間取りは30平米(DK6畳+居室6〜7畳)です。
不動産公正取引協議会連合会では、1畳あたりの広さは1.62平米以上としていますので、6畳は9.72平米以上です。
極端に細長い部屋や正方形の部屋などもありますが、2.7m×3.6m=9.72平米と考えると、おおよその広さの目安がわかるのではないでしょうか。
やや広い40平米の場合はDK8畳+居室6〜8畳ほどとなり、DKの広さは4m×3m=12平米の広さです。
このように、部屋の広さを目安にして必要な家具のサイズを選定していきます。
具体的にソファやダイニングテーブルのサイズの基準をご紹介しましょう。
おすすめのソファサイズ
ソファサイズの目安は次のとおりです。
- 1人掛け:幅90cm~1m
- 2人掛け:幅1m40cm~1m60cm
- 3人掛け:幅1m70cm~2m
1人あたりに必要なソファの座面スペースは、幅60cm以上・奥行き50cm以上と言われています。
体格には個人差があり、ソファの座面のかたさなどの条件によっても前後しますが、目安としてみてください。
ダイニングテーブルの大きさにもよりますが、6〜8畳のDKなら2人掛けがちょうどよいサイズです。
ダイニングテーブルとのバランスを考えたときに、ソファがやや大きいようであれば、幅1m20cmほどのソファを探すとよいでしょう。
肘掛けのないタイプなら、比較的小さなサイズのソファもあります。
また、1人暮らしなら一人掛けソファやパーソナルチェアを利用してもよいかもしれません。
おすすめのダイニングテーブルのサイズ
ダイニングテーブルも、ソファサイズとのバランスにより適切なサイズは変わるでしょう。
1人あたりに必要なテーブルの広さは、幅60cm×奥行き50cmほどとされています。
一般的な4人掛けのダイニングテーブルの目安サイズは、コンパクトタイプだと幅1m20cm〜1m50cmサイズがあります。
しかし、6〜8畳のDKにソファとダイニングテーブルを置く場合は、それではやや大きすぎるかもしれません。
1人または2人で食事をするなら、幅90cm×奥行き90cm程度のテーブルとチェア2脚でも十分です。
在宅ワークなどの作業をする場合も、幅90cmあればゆとりを持って取り組めるでしょう。
生活動線を意識したレイアウトを軸に選ぶ
1DKの間取りでは、部屋の広さに限りがあるので、通路や生活動線を意識して家具を配置してみてください。
具体的には、次のような注意ポイントがあります。
- 出入口や収納扉との干渉に気をつける
- 収納扉が開くかどうか確認する
- 引き出しは引き出せるか確認する
また、ダイニングチェアを引くスペースが確保できるかも要チェックです。
大人が体を横に向けずに通路を歩く場合には、幅60cm以上必要だと言われています。
実際に60cm以上の通路幅を空けて家具をレイアウトするには、家具一つひとつが大きすぎるかもしれません。
廊下などのように天井まで壁で囲われている空間ではないため、厳密に60cm以上を空ける必要はないでしょう。
しかし、通路部分が狭いと生活動線が確保しにくく、不便に感じることが増えます。
また、家具や人にぶつかるなどの問題も起こるため、必要に応じて家具のサイズダウンも検討してみてください。
暮らし方に合わせた家具を選ぶ
家具を選ぶときには、個々のライフスタイルに合うかどうかを踏まえて検討することが大切です。
「必要な家具を決める」の項でもお話ししたとおり、ソファが必要かどうか、ダイニングをデスクとして使うかなど、人それぞれの暮らし方に合わせた家具を考えるとよいでしょう。
また、ダイニングとリビングを兼用して使う「ダイニングソファ」を採用し、限られたスペースを有効利用する方法もあります。
画像にあるestic(エスティック)の「COX U(コックス ユー)」は、ダイニングテーブルにチェアではなく、クッション性のあるソファベンチを組み合わせた家具です。
1DKの限られたスペースだからこそ、楽しみながら快適に過ごせる工夫をしてみましょう。
1DKのインテリアコーディネートのポイント
生活に必要な家具の選定ができ、サイズやレイアウトも決まったら、部屋全体のインテリアコーディネートを考えましょう。
心地よい空間にするためにおさえておくとよいポイントをご紹介します。
統一感のあるテイスト
家具選びをしていると見落としがちなのが「トータルコーディネート」です。
一つひとつの家具は、機能性・デザイン性にすぐれ、サイズがぴったりだったとしても、部屋全体を見渡したときに統一感のない印象になることがあります。
部屋全体のテイストを考えながら、複数の家具の素材や色をそろえるなど、統一感のあるコーディネートを意識してみてください。
カラーバランスにこだわる
統一感のあるコーディネートをするときにポイントになるのが、カラーバランスです。
インテリアにおけるカラーの黄金比として、次の割合がよいと言われています。
- ベースカラー70%(床・壁・天井など)
- メインカラー25%(家具・カーテンなど)
- アクセントカラー5%(クッションなどの小物類)
好みのインテリアテイストによって、この割合も変わりますが、一般的に色数が多いと煩雑な印象になり、部屋を狭く感じやすくなります。
基本となるベースカラー・メインカラーは、1〜3色までにするとよいでしょう。
その色合いも、色調の似ているものなどにするとすっきりとした印象をつくれます。
アクセントになるポイントを作りたい場合は、ベースカラー・メインカラーにはないカラーやビビットな色をアイキャッチとして取り入れるとよいでしょう。
収納上手になる
ソファやダイニングセットを置くだけで、スペースが取られてしまうため、収納の悩みを抱える方もいるかもしれません。
キッチンに備え付けられた収納や、クローゼット・押し入れなどを上手に利用し、さらに不要な物は持たないように整理するとよいでしょう。
ワンランク上質なインテリアを実現させるためには、空間にゆとりのある演出が重要です。
例えば、オープンラックに空いているスペースを設けて、オブジェや小型の照明などを飾ると、ぐっとお部屋の雰囲気が高まります。
1DKにおすすめのソファ3選
1DKで理想の暮らしを実現するために、数あるブランドのなかから厳選して3つのソファをご紹介します。
1人掛け、コンパクトな2人掛け、カウチソファなど、それぞれタイプの異なる名品です。
MARENCO(マレンコ)|arflex (アルフレックス)
1971年に発売されて以来、長らく愛用され続けている「MARENCO(マレンコ)」は、arflex(アルフレックス)を象徴するソファの一つです。
座面・背もたれ・肘掛けのシンプルなパーツで構成され、組み合わせることで1人掛け・2人掛けなど自由にソファ全体のサイズを広げられます。
コーナーソファの用意もあるので、L型の配置も可能です。
1DKで使うなら、1人掛けをお部屋のアイコンとして設置するのがおすすめです。
丸みのあるシルエットで、見る者を引きつける魅力的なデザインが特徴で、将来的に2人掛けなどに変えることもできます。
期間限定張り地やコラボ張り地など、替えカバーの種類も豊富なのでインテリアコーディネートをより楽しめるでしょう。
KAI SOFA(カイソファ)|IDEE(イデー)
IDEE(イデー)のKAI SOFA(カイソファ)は、幅1m56cm・奥行き75cmでコンパクトながらもゆとりのある2人掛けソファです。
背もたれが上部に向かって広がる扇のようなデザインで、エレガントさを感じられます。
脚部がソファの内側にぐっと入り込み、先端が細いため、全体的にボリュームのあるデザインが印象的です。
張り地カラーは、画像にある「オリーブグリーン」のほか、「サーモンピンク」「チャコール」の3色があり、いずれもくすみのある色合いが特徴です。
北欧テイストや西海岸風、インダストリアルインテリアなど、人気のあるインテリアテイストに幅広くマッチします。
Luggage “Chaise-Longue”|Minotti(ミノッティ)
1人暮らしなら、脚を伸ばしてゆったりくつろげるカウチタイプのソファもおすすめです。
L型ソファに憧れるものの、1人では持て余してしまうし、部屋を圧迫してしまうと悩まれている方にもぴったりなのではないでしょうか。
Minotti(ミノッティ)のLuggage “Chaise-Longue”は、全長1m70cmのカウチソファで、ボリューム感のある座面がくつろぎのひとときへ導いてくれます。
フレームは直線的でシンプルなのに対し、クッションはやわらかくふくらみがあり、モダンな空間にエレガントなエッセンスを加えてくれるデザインです。
テレビに向けて設置すれば、テレビや映画鑑賞をゆっくりと堪能できるでしょう。
飲み物や本などを置けるように、ソファサイドにはコーヒーテーブルを用意してみてください。
1DKにおすすめのダイニングテーブル3選
ダイニングテーブルも、大きな家具の一つです。
1DKの暮らしに合うおすすめのテーブルを3つ選びましたので、ご紹介します。
XZ3|MAGIS(マジス)
MAGIS(マジス)の円形ダイニングテーブル「XZ3」は、脚部のデザインにインパクトがあります。
スチールの三角形で構成され、モダンインテリアにアクセントを与えてくれるでしょう。
天板の直径は1m20cmなので、1人暮らしにはややゆとりのあるサイズです。
また、円形テーブルはチェアを引くスペースによっては、狭く感じられ使いにくくなる場合があります。
1DKで利用する際は、ソファの配置とのバランスを考慮して選びましょう。
天板はMDF塗装仕上げのほか、木製(ウォールナット)・大理石(カラーラ)からも選択可能です。
シンプルモダン・ナチュラルモダン・エレガントモダンなど、さまざまなモダンテイストでインテリアを彩るアイテムです。
マム ダイニング EXテーブル|CondeHouse(カンディハウス)
ナチュラルテイストで、やさしくインテリアになじむCondeHouse(カンディハウス)の「マム ダイニング EXテーブル」。
必要に応じてテーブルを長く伸ばせるエクステンションテーブルです。
通常は直径1m20cmの円形テーブルとして使用し、来客時などには1m70cmまで伸ばすことができます。
1人暮らしでも、ホームパーティーなどで人が集まるケースが想定される方には便利に使える機能ではないでしょうか。
北海道のメーカーであるカンディハウスも参画している「ここの木の家具・北海道プロジェクト」の商品でもあり、北海道産の木材を使って作られています。(一部、輸入材も含まれます。)
環境や人権に配慮した製品を使うことに興味がある方にとっても、魅力的な商品の一つと言えるでしょう。
REN(レン)|ACTUS(アクタス)
シンプルな長方形のダイニングテーブル「REN(レン)」は、ACTUS(アクタス)の定番商品です。
サイズは幅120~240cm、奥行60~100cmの間でオーダー可能なので、部屋の広さや使用用途に合わせて自由に設定できます。
樹種は、ウォールナットとチェリーの2種類があります。
日々の暮らしに寄り添い、時を経るごとに味わいの増すテーブルです。
シンプルだからこそ、デザイン性の高いインパクトのあるチェアにも、すっきりと簡素なチェアにも合わせやすいでしょう。
あたたかみを感じるナチュラルなインテリアテイストにぴったりの商品です。
1DKにおすすめのダイニングチェア3選
1DKに置ける家具には限りがありますが、チェアはアクセントとしても使えるインテリアアイテムです。
座り心地や使い勝手のよさと同時に、デザイン性も高いチェアを3点ご紹介します。
7 FAUTEUIL TOURNANT(フォートゥイユ トゥルナン スウィベルチェ)|Cassina(カッシーナ)
はじめにご紹介するのは、Cassina(カッシーナ)の「7 FAUTEUIL TOURNANT(フォートゥイユ トゥルナン スウィベルチェ)」。
回転式なので、チェアを後ろに引いて出入りをしなくてもよいため、スペースの限られた空間でもストレスなく使用できます。
1927年にシャルロット・ぺリアンがデザインしたチェアで、汎用性・機能性に優れています。
きゃしゃな脚部とふっくらとしたボリューム感のある背もたれとのコントラストが印象的です。
イームズウッドシェルチェア|HermanMiller(ハーマンミラー)
インテリアデザインに興味がある方なら、一度は目にしたことがある「シェルチェア」。
1950〜60年代にかけて、世界中で人気を博したチャールズ&レイ・イームズがデザインしました。
現代に至るまで、その人気は衰えることがありません。
今回ご紹介する「イームズウッドシェルチェア」は、FRP製のシェル(座・背面)で作られたものがよく知られていますが、こちらの商品は成型合板で作られています。
SENSU(センス)|柏木工
ダイニングソファという選択肢も、1DKにはおすすめです。
柏木工の「SENSU(センス)」は、ダイニングテーブルに合わせて使うためのソファとして作られています。
食事のあとには、そのままクッション性の高い背もたれに体を預けてくつろげます。
リビングとダイニングを兼用させることで、空間を広々と有効に活用できるでしょう。
1DKのインテリアコーディネートなら実績豊富なMAYSへ
MAYSでは、年間約1,000件のインテリアコーディネートを手がけています。
東京・港区の物件を中心に、1DKをはじめとしたさまざまな間取りで、そこに暮らす人の毎日をより豊かで上質なものにするための提案をご提供しています。
忙しい毎日のなかで「インテリアにこだわりたくても時間が取れない」「センスがなくてなにを選べばよいかわからない」とお悩みの方は、ぜひ一度プロのインテリアコーディネーターに依頼してみてはいかがでしょうか。
無料のオンライン相談もございますので、お気軽にお問い合わせください。
文・松田 ともみ(インテリアコーディネーター)
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