二人暮らしの家具選び!10畳のLDKにぴったりのソファサイズは?
春はスタートの季節です。
新たに「二人暮らし」を始める方も多いでしょう。
10畳ほどのLDKで快適に二人暮らしをするために、リラックスできるソファを選びたいと考えているものの、適切なサイズやレイアウトがわからずお困りではないでしょうか。
そこで本記事では、2LDK・3LDKのコーディネートを数多く手掛けるMAYSのプロ目線で、ソファの選び方を詳しく解説します。
二人暮らしのライフスタイルに合わせたソファサイズの目安とともに、おすすめソファやMAYSの実例もご紹介するので、参考にしてみてください。
10畳のLDKにぴったりのソファを選べば、すてきな二人の新生活を始められますよ。
目次
10畳のLDKで快適な二人暮らしは可能?
そもそも、10畳のLDKは二人暮らしに適した広さなのでしょうか。
二人暮らしには、1LDK以上の間取りが向いています。
さらに、LDKと寝室以外に自由に使える部屋がある2LDK以上の広さがあると、ゆとりを持ったライフスタイルが実現できます。
2LDKの間取りの場合、東京都心部の一ヵ月の家賃は、20万円台後半~30万円台前半が目安です。
また、LDKの広さはLDK10~12畳、そのほかの居室は6~8畳となります。
10畳のLDKは、二人用のダイニングテーブルとソファを置くにはちょうどよい広さです。
しかし、働き方の変化に伴い、在宅勤務などをする人も増えています。
二人暮らしで10畳のリビングダイニングにデスクを置くと、やや窮屈に感じられるかもしれません。
大きめのダイニングテーブルを食事と仕事兼用にする、寝室以外の部屋を仕事用にするなどの使い方を検討する必要があるでしょう。
10畳リビングに適したソファサイズの選び方
10畳のLDKの場合、リビングだけの広さを考えると4~5畳になります。
部屋の形やキッチン・ダイニングとの並び・出入口の有無などの条件によって、適切なソファサイズは変わりますが、ソファを置くスペースは幅1m50cm~2mになるでしょう。
まずは、ソファのサイズを考えるときのチェックポイントを解説しますので、ライフスタイルに合う、ソファサイズを検討してみてください。
まずはソファ設置場所のチェックから
ソファを検討する前に、まずはソファを設置するスペースの広さを測っておいてください。
室内扉や窓などの出入口との干渉がないかどうかを、チェックしておきます。
例えば、バルコニーへの出入りをするための窓であれば、人が通るための開口部分を確保する必要があります。
腰高の窓であれば、ソファの背もたれが窓に重ならないように、窓の下から床までの高さを測っておくとよいでしょう。
また、テレビボードとソファの設置場所が適切かも確認してみてください。
テレビ用のコンセントはあらかじめ位置が決まっているため、ソファを置こうと考えていた場所が実はテレビ側だったという失敗もあります。
サイズのチェックポイント
部屋のソファスペースが把握できたら、適切なソファサイズを考えます。
サイズの表示を見るときの注意点や、一人当たりに必要なサイズについて解説しますので、参考にしながら検討してみてください。
ソファサイズの表示方法
ソファを購入するときには、カタログやプライスカードに書かれているサイズを見ることが多いでしょう。
基本的に書かれているのは、次の5つです。
- 幅
- 奥行き
- 背もたれの高さ
- 座面の高さ
- ひじ掛けの幅・高さ
座面の高さやひじ掛けの幅・高さは、記載されていないケースも散見されます。
また、メーカーや販売店によっては「〇人掛け」のように、何人で座るのに適しているかを表示している場合があります。
- 一人掛け:幅90cm~1m
- 二人掛け:幅1m40cm~1m60cm
- 三人掛け:幅1m70cm~2m
この「〇人掛け」のサイズ表記には、とくに決まりがあるわけではなくメーカーによってバラバラなため、目安として参考にしてみてください。
サイズを見るときの注意点
ソファの表示寸法に書かれている「幅」や「奥行き」は、あくまでもソファ外形寸法です。
外形寸法とは、外側から測った場合の長さや幅、奥行きそれぞれの寸法のこと。
座面内側の幅・奥行き寸法ではないため、ひじ掛けの厚みなどで、座面が狭くなる可能性があります。
座面のかたさ次第で、奥行きの感覚が変わるといったケースも起こります。
例えば、からだが沈むやわらかいシートは奥行きを深く、逆にかためのシートは浅く感じやすいでしょう。
また、座面シートが一つひとつ分かれているタイプはつなぎ目が座りにくいなど、外形寸法では把握しきれないこともあるため注意が必要です。
部屋に置けるかどうかは外形寸法でわかりますが、快適に座れるかどうかは一人当たりに必要なサイズから割り出すようにしてみてください。
一人当たりに必要なサイズは?
ソファで快適に座りくつろぐためには、一人当たり幅60cm以上・奥行き50cm以上を確保するとよいでしょう。
体格や感覚には個人差があるので目安として参考にしながら、自分に必要なサイズを考えるようにしてみてください。
前述した座面のかたさ・やわらかさの違いや、座面の高さによっても感覚的な広さが変わります。
可能であれば、実際に座って確かめてみることをおすすめします。
ソファの形から考える適切なサイズ
ソファと言っても、その形状はさまざまです。
横に並んで座る「I型ソファ」は一般的ですが、足を伸ばしてゆっくり休めるカウチタイプのソファや一人掛けソファもあります。
ここではソファの形状別で二人が利用するのに適したサイズを考えてみたいと思います。
I型ソファ
シンプルな「I型ソファ」を二人で利用するなら、全体の幅は1m40cm~1m60cm以上あるとよいでしょう。
ひじ掛けの有無によって、座るための有効スペースが変わります。
一人当たり幅60~70cm分の座面スペースを前提とすると、1m40cmのソファはひじ掛けのないタイプがおすすめです。
この場合、ソファ前面の空きスペースに、大きめのリビングテーブルを設置できます。
あるいは、足を伸ばしてくつろぐためのオットマンやスツールを追加してもよいでしょう。
その場合は、大きなリビングテーブルを置くと圧迫感が出るので、サイドテーブルなど小さめのものを組み合わせて使ってみてください。
L型ソファ
カウチ(シェーズロング)タイプのソファを組み合わせた「L型ソファ」は、ゆったりくつろぎたい方に人気です。
I型ソファと同様で、幅1m40cm~1m60cm以上あれば二人の利用に適しています。
カウチ(シェーズロング)部分は突き出た形状をしているため、レイアウトによっては「通路が確保できない」「テーブルを置く場所が圧迫される」といったデメリットも考えられます。
ダイニングと一続きの長方形リビングの場合は、カウチ部分をダイニングの反対側に置くようにしてみてください。
カウチ(シェーズロング)タイプではなく、背もたれの高さもI型部分と同じソファを組み合わせる場合もあります。
背もたれの高さと奥行きの分、空間を狭く感じやすくなるため、座面の奥行きが浅いものを選ぶなど、全体のボリュームを考えるようにしましょう。
パーソナルソファ
二人暮らしだからと言って、横並びにこだわる必要はありません。
これまでは、家族がソファに並んで座り、テレビを見るスタイルが一般的でした。
しかし、近年ではスマートフォンやタブレット・ノートパソコンなどで動画を見たり、読書をしたり、同じ空間にいながらも個々に楽しむくつろぎ方もよくみられます。
パーソナルスペースを確保してリラックスするには、一人掛けのソファやラウンジチェアを活用する方法もあります。
両側にひじ掛けのついた一人掛けソファは、幅90cm程度のものから販売されており、ゆったりできるでしょう。
頭(首)を支えられる高さの背もたれがあれば、よりリラックスできます。
ただ、その分奥行きが深くなり10畳のLDKに二台置くと、やや窮屈さを感じるかもしれません。
ダイニングソファ
横並びのソファでは、お客様が来たときに応対しにくいのではないでしょうか。
かと言って、二人暮らし用のテーブルでは、着座できる人数に限りがあります。
来客が多い場合には、ダイニングとリビングを兼用できる「ダイニングソファ」がおすすめです。
ダイニングテーブルに合わせたやや座面の高いソファ、あるいはリビング用のソファに合わせた低めのダイニングテーブルのセットを指しています。
ダイニングとリビングを分けないので、空間を贅沢に活用したゆとりのあるコーディネートを実現できるでしょう。
また、ライフスタイルを改めて考えたとき、意外とダイニングで過ごす時間が長いという方もいます。
ダイニングでくつろぐスタイルも検討してみてはいかがでしょうか。
10畳のリビングにおすすめのソファ4選
10畳のLDKで二人暮らしをするときにおすすめのソファを、形状別で厳選しました。
取り扱いブランドと商品の特徴を詳しくご紹介しますので、ソファ選びの参考にしてみてください。
【I型ソファ】MARALUNGA (マラルンガ)|Cassina(カッシーナ)
ブランドの特徴と商品について詳しく解説します。
ブランド:Cassina(カッシーナ)
「Cassina(カッシーナ)」は1927年にイタリアで創業し、木製チェアの製造から豪華客船の内装まで幅広く手掛けながら、技術力を確固たるものとしました。
1950年代にモダンファニチャーの分野へ転身し、現在に至るまで美術館にコレクションされるような優れたモダン家具を数多く生産しています。
著名な建築家やデザイナーとのコラボレーションも多く、家具に興味がある方なら、数々の名作を一度は目にしたことがあるでしょう。
例えば、「ル・コルビュジエ」「チャールズ・レニー・マッキントッシュ」「シャルロット・ペリアン」など歴史に名を残す偉人の作品が、語り継がれています。
また「パトリック・ノルゲ」「ロン・ギラッド」といった、今なお活躍を続けるデザイナーなども挙げられます。
革新的な技術開発をポジティブに進め、モダン家具の世界を牽引しているブランドの一つです。
おすすめソファ: MARALUNGA (マラルンガ)
背もたれ部分を立てたり折り曲げたりと、一つのソファでハイバックとローバックの使い分けが可能なMARALUNGA (マラルンガ)。
発売から半世紀を迎えようとしている、カッシーナの顔とも言える名作ソファです。
二人暮らしには、二人掛け(幅1m62cm・奥行き89.5cm)、あるいは二人掛けワイド(幅1m89cm・奥行き89.5cm)が使いやすいでしょう。
発売40周年を記念して、エッジ部分にパイピングが追加された「マラルンガ40」や、従来よりもボリュームアップした「マラルンガ40マキシ」などのシリーズも展開しています。
また、布張りはカバーリング仕様が追加され、カバーのみの交換もできるようになりました。
【L型ソファ】SONA〈DUO〉(ソーナデュオ)|arflex (アルフレックス)
ブランドの特徴と商品について詳しく解説します。
ブランド:arflex Japan (アルフレックスジャパン)
arflex(アルフレックス)は、イタリア語の「arredamenti(家具)」と英語の「flexibility(柔軟性・適用性)」を組み合わせた造語です。
イタリア・アルフレックス社で家具作りを学び、日本での販売権とオリジナルデザインの製造権を持って帰国した創業者により設立されたのが「arflex Japan(アルフレックスジャパン)」。
1969年から現代に至るまで、心地よいライフスタイルに寄り添うオリジナルのソファや、ダイニングテーブル・チェアなどの家具作りをしています。
日本国内に、生産工場・メンテナンス工場を持ち、生産からアフターケアまでしっかりと自社で行っているので安心です。
おすすめソファ:SONA〈DUO〉(ソーナデュオ)
アルフレックスジャパンのロングセラーモデル「SONA(ソーナ)」。
両側ひじ掛け・片側ひじ掛け・コーナー・カウチ(シェーズロング)など、さまざまなサイズ・形状のソファを組み合わせて、お好みのスタイルを実現するシステムソファです。
なかでも、シンプルにI型とカウチ(シェーズロング)を組み合わせた「DUO(デュオ)」シリーズは、これから新しく生活を始める二人でも選びやすいでしょう。
組み合わせの最小サイズは「幅1m22cm・奥行き92cm(カウチ部分1m60cm)」で、全8サイズ16種類の組み合わせから選べます。
【パーソナルソファ・ラウンジチェア】Fulgens(フルゲンス)|B&B Italia(ビー・アンド・ビー・イタリア)
ブランドの特徴と商品について詳しく解説します。
ブランド:B&B Italia(ビー・アンド・ビー・イタリア)
カリスマ的と言われるピエロ・アンブロジオ・ブスネリが、カッシーナ社の創業者でもあるチェザーレ・カッシーナとともに、1966年に現在の前進となる企業を設立しました。
そして1973年には、「B&B Italia(ビー・アンド・ビー・イタリア)」としての歩みを始めました。
その前年である1972年に完成したミラノ北部の本社は、レンゾ・ピアノとリチャード・ロジャースによる設計です。
常にチャレンジを続け、2000年代に入るとパトリシア・ウルキオラやアントニオ・チッテリオなどのデザイナーと、重要なデザインプロジェクトを成功させています。
また、日本人デザイナー・深澤直人氏との関係も深く、2009年にはアイコン的製品「Grand Papilio」を発表しました。
創業から現在に至るまで、革新的な発展を続け、「Made in Italy」の製品を世界市場へ送り出すことに一役買っています。
おすすめソファ:Fulgens(フルゲンス)
エレガントながらインパクトのある見た目の「Fulgens(フルゲンス)」。
モダン・クラシカル、さまざまな雰囲気にもマッチする一人掛けのラウンジチェアです。
B&B Italia(ビー・アンド・ビー・イタリア)でも、チェア・テーブル・収納家具などのデザインを手掛けている著名なデザイナー「アントニオ・チッテリオ」がデザインしました。
ひじ掛け・脚部を構成するサポートフレームは、天然のポリエステル樹脂で仕上げた「シェラック仕上げ」と「木製」の2種類から選べます。
背もたれのシェル部分は、外側にシェラック仕上げ、内側にレザーまたは布張りを採用しており、リビングに洗練された印象をもたらしてくれるでしょう。
- 幅69cm
- 奥行き69cm
- 背もたれの高さ72cm
- ひじ掛けの高さ47.5cm
- 座面の高さ38cm
背面からのシルエットも美しく、リビングのアイコンになるデザインが魅力的です。
【ダイニングソファ】COAST(コースト)|estic(エスティック)
ブランドの特徴と商品について詳しく解説します。
ブランド:estic(エスティック)
estic(エスティック)社は、1976年創業の日本の家具メーカーです。
イタリアのトップブランドと提携して、先進的なヨーロッパのモダンファニチャーについて学び、技術を磨いてきました。
- 最高水準の技術
- 徹底した品質管理
- 世界の著名建築家・デザイナーとのコラボレーション
この3つを軸に、モダンデザインを追求したシンプルで機能美も持ち合わせる製品を生み出しています。
川上元美氏・安積伸氏など、世界的な活躍を見せる日本人デザイナーとのコラボレーション家具も見逃せません。
また、ソファ・チェアの張り地は、カバーリング仕様になっています。(レザーは張り込み仕様のみ)
ヨーロッパから直輸入した魅力的な生地には、水洗いなどクリーニングできるタイプも多数用意されており、清潔に使い続けられます。
廃盤商品でも型紙を残しているので、販売が終了したソファやチェアでも張り替えやカバー交換ができるのも、安心して使い続けられるポイントの一つです。
おすすめソファ:COAST(コースト)
estic(エスティック)には「BAQUETTE SERIES(バンケットシリーズ)」と呼ばれる、ダイニングソファが豊富にそろっています。
ダイニングとリビングを兼用できるため、空間にゆとりのあるレイアウトを実現できるスタイルです。
ボリューム感のあるクッション部と、華奢なステンレス製の脚部のコントラストが、あたたかみのあるモダン空間を演出してくれる「COAST(コースト)」。
「GOOD DESIGN(グッドデザイン)賞」をはじめとした、国内外多くの賞を受賞しているデザイナー・安積伸氏がデザインを手掛けました。
ダイニングテーブルの高さは70cm前後のものが多く、リラックス用の座面35cm前後の高さがあるソファと組み合わせると使い勝手が悪くなります。
しかし、コーストのソファベンチの座面高さは43cmで、一般的な国産のダイニングチェアとほぼ同じです。
食事や仕事などの作業時でも、快適に利用できるでしょう。
また、背もたれ部分はクッション性があり、しっかりとからだを預けてくつろげるので、リラックスするシーンでも心地よく過ごせます。
MAYSが手掛けた10畳リビングのソファコーディネート
最後に年間約1,000件のインテリアコーディネートを手掛けるMAYSの、10畳ほどの広さのリビングダイニング事例をご紹介します。
2LDK|エレガント×モダン
すっきりとシンプルなデザインのI型ソファと、緩やかな曲線がエレガントなパーソナルソファを組み合わせたレイアウトです。
明るいホワイト系のカラーを基調としながらも、テーブルやパーソナルソファにダークカラーを入れることで、空間全体が引き締まりモダンな雰囲気を生み出しています。
3LDK|ナチュラル
木のあたたかみを感じるナチュラルなインテリアコーディネートです。
I型のソファにオットマンを組み合わせました。ソファの前に置けば、足を伸ばしてくつろげます。
また、一人用のソファとして利用できるので来客時などにも便利に使えるでしょう。
10畳のインテリアコーディネートなら実績豊富なMAYSへ
新生活を始めるにあたって、部屋の雰囲気に合う家具の選び方や、さまざまな間取りや広さに適切なレイアウトがわからずお悩みではありませんか?
MAYSでは、お客様の要望に寄り添ったインテリアコーディネートサービスをご提供しています。
オンラインでの相談も行っておりますので、ぜひ気軽にお問い合わせください。
文・松田 ともみ(インテリアコーディネーター)
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