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メゾンエオブジェ2021が発信する、withコロナ時代の家具トレンド

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メゾンエオブジェ2021が発信する、withコロナ時代の家具トレンドのアイキャッチ画像

出典: https://www.caffelattehome.com/new-products

世界中のインテリアシーンから注目されているフランス・パリのインテリア国際見本市メゾンエオブジェ(MAISON ET OBJET)。年に2回パリで開催される世界屈指のインテリアの展示会ですが、コロナ禍を受けて2021年1月開催会は史上初インターネット上での開催となりました。
世界中がステイホームを余儀なくされ、新しい生活様式(new normal)に取り組んだ中でのメゾンエオブジェが発信する、withコロナ時代の家具トレンドをご紹介します。

コロナ禍で開催されたメゾンエオブジェ2021

出典: Elizabeth-leriche.jpg

メゾンエオブジェは毎年日本からも多くのインテリア関係者やメーカーが、世界各地のインテリア商品の買い付けやセールス、市場調査に訪れる一大イベントですが、世界中にまん延したCOVID-19の影響によって2021年はデジタルフェアという形をとり「行かずに体験する」方法の取り組みが行われました。
通常メゾンエオブジェでは、パリ郊外の広大な会場の建物棟ごとに「トレンディ・デコ」や「クラフト」「キッチン」などの8つのテーマを設けて1週間ほど展示が行われるところ、デジタルフェアでは1月から3月の8週間にかけて週ごとにテーマを分け、インターネットの画面を通しての新作アイテムの紹介や、作り手やトレンドセッターのトークイベント、ライブチャットサービスでのサプライヤーとのコミュニケーションが中心となりました。

家具やインテリアは、目で見て、手触りや香り、音など五感を使って体験するものですが、デジタルフェアでは従来のインテリア体験を一新。この方法によって、従来のスタイルからインターネットを通じて誰もが新しいメゾンエオブジェにアクセスでき、インテリアトレンドやアイデアを入手できる機会となりました。

エリザベス・ルリッシュ氏が語る「2021年の家具デザインにおけるトレンド」

エリザベス・ルリッシュ(Elizabeth Leriche)氏は、毎年メゾンエオブジェで開催される「プレミアムデザイン」と呼ばれる超人気セミナーで活躍する、世界的に有名なインテリアのトレンドコンサルタントです。
ルリッシュ氏は、今回デジタル配信された本セミナーにて、2021年の家具デザインに流れる下記の4つのトレンドテーマを指摘しています。
Premium design:https://www.maison-objet.com/en/paris/programme/the-conferences/the-products-behind-new-trends-premium-design

オーガニックな贅沢(ORGANIG LUXUARY)

出典: https://www.caffelattehome.com/center-table/robusta-center-table

「自然からのインスピレーションを受けた、エレガントで丸いフォルムや有機的なデザイン」は、引き続き現在の質が高く美しいインテリアトレンドの潮流となっています。鉱物や木材といった自然の素材が持つ優美なデザインは、決して派手なデザインではありませんが、形の官能性、柔軟な素材のたおやかさ、曲線の優雅さが空間のリラクゼーションを呼び起こし、上質で控えめなラグジュアリー感を演出させています。

アーバン・グラフィック(URBAN GRAPHIC)

出典:https://www.treku.com/blog/producto/aura-collection/

2つ目のトレンドは、上記の「オーガニックな贅沢」とは変わってバウハウスやウィーン分離は、20世紀近代建築の流れを汲む、構造化された直線的なフォルムです。例えばTreku社の家具は、幾何学のデザインをベースに、明るい灰色、オレンジ、テラコッタ、セージ、グラスといった都会的なシックなカラーを組み合わせた、非常に洗練されたコレクション。「時代を超越したエレガンスをまとったアーバングラフィックのトレンド」とも言えます。

70年代リミックス(SEVENTIES REMIX)

出典:https://ligne-roset.jp/products/products/living/sofa/TOGO/index.html

アーバングラフィックでもみられたように70年代のリミックステーマが3つ目の特徴です。このノスタルジアなリバイバルが若い世代に高く評価されているのは、快適さや開放感を求める現代のニーズが70年代のヴィンテージアイテムや自由な時代への憧憬とマッチしているから。
1973年製のLigne Roset(リーンロゼ)社のTogoソファは今日、さまざまな素材の提案で信じられないほどの復活を遂げています。形式化されていない、よりリラックスした、より楽しいライフスタイルが現代で求められています。

エッセンシャル・クラフト(ESSENTIAL CRAFT)

出典:https://rededition.com/en/product/sofa-cane-210

4つ目のテーマは、自然の本質をシンプルに見極め、自然から着想を得るエッセンシャルクラフトです。形状も材料も自然からインスピレーションを得たRed Edition社のソファは、北欧のスカンジナビアや禅を元にした日本のライフスタイル観や工芸の技術をもとに「専門的な技術と自然のエッセンスの再発見、都会と田舎の間にあるような、柔らかく快適で暖かい本質的な雰囲気」を探究したもの、とルリッシュ氏は語ります。

環境に配慮したナチュラルなデザインは、リサイクル可能で高品質な製品を作るとともに、自然と家の中が繋がっていることを人々に思い出させ、幸せと平穏さに根ざした生活の芸術品としてより良い生活に寄り添うことができます。

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withコロナ社会で世界中が体験した新しい社会環境。今まで以上に意識されている自然への回帰、繋がり、幸福や平穏に満ちた生活への渇望といった人々の思いがインテリアトレンドに反映されている、とルリッシュ氏。暮らしの本質を見つめたデザインの潮流は、今後も続いていきそうです。

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